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3665. 匿名 2024/04/18(木) 12:49:07
>>593【マニアックお題】 残花+25
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11937. 匿名 2024/05/04(土) 21:27:06
>>3891 最後の🐚、>>3665 残花、>>572 文学(最後の一葉)
⚠解釈 戦国☀さん、25歳直前。🐚を匂わせる表現有り。
この人の肌を感じることができるのは、これが最後。
私はいつも、そういう心持ちで事に及んでいる。
夜が明ける寸前。
この常夜と現世が交わるひとときに、私は目覚めた。
隣で横たわる男の口元に手をかざす。
指先に湿った息を感じ、胸をなでおろした。
私は男を起こさぬようそっと額の痣を撫でる。
この痣が消えてしまえば…何度そう願ったことか。
この時期にしては珍しく暖かな陽気が続いている。
開け放した小屋の戸口からは、新緑の中にぽつりぽつりと残る薄桃色の花が見えた。
良かった、まだ残っている。
あの花が落ちたら彼も…何故かそんな予感がしてたまらないのだ。
そして、とうとうその日が訪れた。
彼の全てを刻みつけられるような律動を、私は一欠たりとも逃さぬよう受け止める。
しかし………その日、私はどうしても達することが出来なかった。
無理をするなと、彼が私の額を撫でる。
私達はぴたりと重なり、闇に紛れるよう息を潜めて朝を迎えた。
目覚めた時には、彼の姿はなかった。
私は慌てて小屋から飛び出した。
そこには、花があった場所に桃色の組紐を括り付ける彼がいた。
木の上から困ったような笑顔を振りまく彼を見た瞬間、私の涙腺が決壊した。
あの日から、季節が一巡りした。
桃色の花はまだ残っていた。
そして彼は今、私の隣でのんびりと茶を飲んでいる。
だけど、油断してはいけない。
安心した瞬間に足をすくわれる、死とはそういうものだ。
私は彼の額をそっと撫でた。
手ぐすね引いて待っている死への牽制を込めて。
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17253. 匿名 2024/05/12(日) 14:03:42
>>13082
ぼちぼちお題出しました。
こんなあれこれをつかってなにか作れたらいいなと思いながら自分では作れずにいます。
考えてくださった方、答えてくださった方をはじめ、皆さまありがとうございました。
出したお題:
>>1214花篝、>>1459春の初めの歌枕、>>2019春霖、>>2819都都逸、>>3665残花、>>4045花心はなごころ、>>5647コップの水が溢れるさいごの一滴、>>7027マザール・ウ・ブラッハ、>>7598任意の点P、>>8092後火あとび、>>9361冷やし中華はじめました、>>11221すしのこポテチ、>>13704忘れようとしても思い出せない、>>14997見ばや見えばや+25
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