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2852. 匿名 2024/04/16(火) 23:26:55
>>1818
前Part15の続きですが
【結末が2つあるお話】のお題で
すでに書いたお話とはここから内容が変わります
エピソード②として話数は続けて表示します
ややこしくてすみませんがよろしければこちらも読んでやって下さい🙇💦
「無惨様と一番近い女」② 19話
「ちょっと!待って下さいよ!」
私は憤慨していた
強引に引っ張る腕を振り払うと
月彦様…いや、無惨はいかにも迷惑そうな顔をした
「私、まだパンケーキ全部食べてないのに…ヒドイですよ!」
「はあ?お前の不満はそこなのか?」
「いや…プロポーズも意味わかりませんけど…あのお店にはずっと行ってみたいと思ってたし、美味しく味わってたのに…!」
悔しいやら何だか訳が分からない感情が溢れて涙が出て来た
「お前…泣くほど食べたかったのか?」
無惨はすっかり呆れている
「グスッ…でも!プロポーズもあれ、何なんですか?
意味わかりませんよ!
女の子にとってあれは一生物の大事な場面なんですよ?
私のことなんか…好きでも何でもないんでしょう?」
パンケーキも悔しいがこの扱いもさらに腹立たしい
なのに無惨はサラリと
「まあ…そうだな」と言ってのけた
わかってはいたが実際に言われるとは!
「信じられない…私、帰ります
お疲れ様でした!
あ、あと、少ーしでしたけどごちそうさまでした!」
くるりと踵を返すと私はカツカツとヒールを鳴らしてその場を後にしようとした
「まあ待て」
珍しく無惨が私をたしなめるように止めて来た
振り向くと少しはにかむような顔でこちらを見ずにこんなことを言う
「実は…先日の料亭での社長が
いたくお前を気に入って息子の嫁にしたいと言われてだな…」
「えっ?」
「私としてはそれは困るのだ」
白いハットを深くしてその表情は見えなかったが──
つづく
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3069. 匿名 2024/04/17(水) 16:35:03
>>2852
「無惨様と一番近い女」② 20話
「先方には、お前はすでに私の妻なのでと言って断ったがな」
「はあっ!?」
な、何てことを…!そんな勝手に…
「だから今から結婚指輪を買いに行こうとしていたのだが…
今夜は気が削がれた」
フンと鼻を鳴らし今度は自分が背を向けて帰ろうとする
何から何までいったい何なの!?
「私は…そんなのイヤです!
私は…私を本当に愛して下さる殿方と結婚したいんですから!」
すると、無惨は振り向き鬼の瞳になってギロリと私を睨んだ
そうだ、この人は無残…
それも鬼の始祖なのだったと
今さらながらに思い出して背筋が冷えた
逆らえば私など簡単に殺される…!
私は思わず目を瞑った
ガタガタと身体が震える──
だが、無残は何もしてこなかった
「…安心しろ」
不意に穏やかな声がして
「妻と言っても上辺だけだ
本当にお前と結婚するつもりなど毛頭ない
人間社会で生きるには結婚している方が信用も得やすい
そしてお前は先日の料亭での取り引きといい、何かと役に立つからな
私のそばに置いておきたいだけだ
名目上、妻だということにすれば
今後他の誰にもお前を狙われる心配もなくなるしな」
そう言い終えるとニヤリと笑った
つづく
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7324. 匿名 2024/04/25(木) 06:47:05
>>529
長文総本山に紐付けます
「無惨様と一番近い女」
月彦様の屋敷に鬼殺隊士として潜入していたガル子は、ある夜月彦様が無惨だと知ってしまう
単独行動で無惨の頸を狙うも…
思わぬ展開になっていく──
前Part15にて18話まで書いていたお話の続きですが
⚠ややこしいですが、結末が2つあるお話として19話からそれぞれ続きます
⚠微🐚表現が出ます
⚠解釈違いあるかも?
🪭エピソード①>>1818 19話〜30話
🪭エピソード②>>2852 19話〜26話
🌺こぼれ話「千年前 在りし日の二人」
全2話>>4026
+万葉集、百人一首より抜粋と解説+39
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