【2次元】鬼滅の刃で彼氏にしたいキャラPart16【妄想】

[2722. 匿名]

>>2632

猫と鶴🍃7
⚠⚠⚠解釈違い大、🍃がチャラいです。何でも許せる方向け
⚠長文の苦手な方は、恐れ入りますがスクロールお願いします
⚠当時の医学について素人であることをお許し下さい🙇

「あら、最近全然来てくれないじゃない」
「よォ、ここんとこ忙しくてなァ」
「次いつ来てくれるの」
「まぁそのうちな」

「ねぇ、久しぶりに寄って行かない？」
「わりィ、行くところがあってな」
「あら、好きな子でもできた？」
「止せよォ、じゃあな」

なんやかんやと理由をつけて女達の誘いを断ることが増え、がる山診療所にこっそり通うようになってしばらく経ったある日、がる葉が言った。

「サネミさんって、猫みたいよね」
「猫ォ？」
「猫は猫でも、ほぼ野良猫」
「どういう例えだよ、一応自分の家はあるって言っただろ」
「色んな女の人のところに行ってるから」
「ま、否定はしねェよ」
「世渡り上手な猫はどの家に行けば可愛がってもらえるって知ってるし、人に飼われず生きていくには賢さと強さが必要でしょ」
「ふーん、なんかそれを聞くと悪かねェかもな」

がる葉が実弥を猫に例えたのには他にも理由があった。無造作な髪質や、彼の顔を始め体に走る傷跡が、まるで幾多の縄張り争いを勝ち抜いてきた、強い雄猫のように見えたからだ。しかもこの猫、夜な夜な異形の化け物を狩るのが生業ときた。人の手で飼われる猫達より、よほど過酷な世界に身を置いているではないか。
──あまり長生きは出来ないかもね、飼い猫よりずっと厳しい世界の中で生きる野良猫なら。がる葉はぼんやりとそんなことを思った。

(コメント、プラスありがとうございます💚ぼちぼち折り返しです。続きは明日以降載せます)

[2728. 匿名]

>>2722
あら？あらららら？？？どうしちゃったの実弥…ﾆﾔﾆﾔ
楽しく読ませて貰ってます！

[2729. 匿名]

>>2722
折り返しなんですか🥺まだ読みたい…好き

[2736. 匿名]

>>2722
チャラ🍃にめちゃくちゃドキドキしながら読んでます💚
続き楽しみにしてますね！

[2780. 匿名]

>>2722
タイトルの猫は🍃の事なのですね！
鶴は何を意味するのか？続きも楽しみにしています

[3091. 匿名]

>>2722
毎日の楽しみをありがとうございます✨ここ数日トゥンクがとまらん!にやけもとまらん！

[3200. 匿名]

>>2722

猫と鶴🍃8
⚠⚠⚠解釈違い大、🍃がチャラいです。何でも許せる方向け
⚠長文の苦手な方は、恐れ入りますがスクロールお願いします
⚠当時の医学について素人であることをお許し下さい🙇

その日、実弥とがる葉の間には不穏な空気が漂っていた。きっかけは、がる葉が実弥の腕の新しい傷跡を指摘したことだ。傷薬を塗りながらがる葉が率直に尋ねた。
「ねぇ、もしかしてこれ自分で切った？」
「………切ってねェ」
「大事なことだからちゃんと答えて、貧血で倒れたら洒落にならないわ、どうしてそこまでするの？貴方めちゃくちゃ強いはずでしょ、なのにこんなに傷だらけになるなんて」
「それ以上は立入禁止だぜ、いくらお前でも言えねェことはある」
「………………」
「こうして傷でも作らねェと、鬼どもとは渡り合えねェってこった、色んな意味でな」
「でもっ…………そうよね、鬼殺隊のこと何も知らないのに余計なこと言っちゃった、お節介で嫌になるわ」
「気にすんなよ」
「………………」
「どうしたァ、なんか変だぞ」
「サネミさん、何かあった？」
「なんでそう思う」
「いつもより顔色も良くないし、せっかく買ってきてくれたおはぎも食べてないし……」
「………それは医者の卵として言ってんのか？それとも茶飲み友達として心配してくれてんのか」
「両方よ」
がる葉はまっすぐ実弥の目を見て言ったが、実弥はふいと視線を外した。
「じゃあ……慰めてくれよ」
それはやや挑発的であり、随分投げやりな言い方ではあったが、言葉では言い表せない、どこか悲痛な感情を孕んでいる気がした。
「……貴方がして欲しいやり方じゃないと思うけど」
がる葉は椅子から立ち上がり、実弥の背後に回った。そして、その背中に自分の両の手のひらを当てた。
「お節介だったら、嫌だったらすぐ止めるから」
悲哀ややるせなさでぽっかりと開いた心の穴を、少しでも塞げるように。痛みを取り除けるように。心が温まるようにと思いを込めて、がる葉は実弥を“手当て”した。しばらくして、実弥が小さくがる葉を呼んだ。
「なに？」
「少しばっかり目ェ瞑ってろ」
がる葉は言われたまま目を閉じた。手のひらから背中の感触がなくなり、今度は自分の背中が重く、温かくなった。背後から抱かれていると分かり思わず目を開けてしまった。体が一気に熱くなり硬直した。
「嫌だったらすぐ止める」
耳元で声がして、がる葉の体を包む腕の力が更に強くなった。異性の髪の香りや肌の温もりを感じるのなんて生まれて初めてだ。女の香りはしなかった。実弥から香や化粧の匂いがしなくなっていることに、がる葉はしばらく前から気付いていた。
実弥は、昨晩助けられなかった親子のことを繰り返し思い出していた。屋敷に戻ってどれだけ刀を振っても落ち着きを取り戻せず、気付けばおはぎを買い、がる葉のいる書庫を覗いていた。
涙の匂いに、時折、ずっ、と洟をすする音。あぁ、やっぱり何か辛いことがあったのか、とがる葉は実弥の傷だらけの手の甲に自分の手を添えた。
がる葉は、実弥がこんな姿を見せる相手は自分だけでありたいと思い始めていた。

(コメント、プラス本当にありがとうございます♡)