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2598. 匿名 2024/04/16(火) 18:59:53
僕の初恋が叶うまで🌫①
⚠️生徒と先生
初恋はいつ?そう聞かれたら幼稚園の先生、小学校の同級生、中学校の先輩……きっとそんな答えが帰ってくる。僕の初恋は5年前、高校3年生の春。相手は学校の先生だった。
「駅まで行って定期忘れた事に気づくとか……遅すぎだろ」
「ごめんって。ちょっと待ってて」
兄さんを校舎玄関で待たせて将棋部の部室へ向かう。春休みで静かな校内を足早に進んでいくと、部室からふわりと風が吹いてきた。
「………誰?」
「え?あ、こんにちは!」
「こんにちは、じゃないよ。誰?」
「春からこの学校に着任したガル田です。校内見学をしていたらここから見る桜がすごく綺麗だったから……」
「だからって無断で入らないでよ。知らない人がいたら驚くでしょ」
「うん、私もあなたが来て驚いた」
そう言って先生は無邪気に笑った。僕の中で先生の印象は【変な人】に確定した。
「あなたは時透 無一郎君だよね?」
「そうだけど……なんで知ってるの?」
「巷で有名だもの。【将棋界 双子の王子様】って」
「でも、それって…」
僕が言葉を続けようとした時、窓から強い風が入ってきた。部室にあるプリントがバサバサと舞い、慌てて先生が窓を閉める。
「ごめんなさい!」
「いいよ別に」
舞い散ったプリントを二人で集める。ふと先生を見ると、風と一緒に入ってきた桜の花びらが髪についていた。
「先生、じっとしてて」
花びらを取るために髪に触れる。その瞬間、先生がバッと自分顔を手で覆った。
「え、なに。どうしたの」
「そっちこそなに!?」
「髪に桜の花びらが付いてたから……」
「ありがとう!私のことは気にしないで!」
「いやいや、気になるでしょ。顔見せてよ」
「無理!」
「いいから」
顔を覆っている手を無理矢理退ける。そこに隠れていた先生の顔は真っ赤だった。
「なんでそんなに赤くなってるの」
「あ……赤くない!これが普通なの!」
どう見たって熱をもった顔をしてるのに必死に誤魔化そうとしている。その姿がなんだか可愛らしくて胸の奥がドクンとなった。
「────ねぇ先生。僕、先生のこと好きになっちゃったみたいなんだけど」
高校3年生の春。これが僕の初恋だった。
つづく🌸+29
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2603. 匿名 2024/04/16(火) 19:04:07
>>2598
続き待機+19
-4
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2655. 匿名 2024/04/16(火) 20:35:28
>>2598
めっちゃドキドキしてます💓続き待ってます。+17
-3
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2674. 匿名 2024/04/16(火) 20:58:09
>>2598
ほほぅ…(ワクワク)+18
-1
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2768. 匿名 2024/04/16(火) 21:51:04
>>2598
僕の初恋が叶うまで🌫②
⚠️生徒と先生
「………………」
「何か言ってよ、先生」
僕の告白を受けて先生は完全に固まってしまった。ようやく頭が理解したのか、真っ赤だった顔がじわじわと更に赤くなる。
「すすすす好きって…!?」
「うん、先生のこと好きになっちゃった」
「なんで!?」
「んー…。真っ赤な顔が可愛くて?」
「かわ……!?」
これ、このまま攻めてたら倒れそうだな。余裕の無い大人って面白い。
「おい、無一郎」
校舎玄関で待っていたはずの兄さんが痺れを切らして部室に乗り込んできた。あぁ、もうちょっと先生のこと攻めたかったのに。
「いつまで待たせる気だ……って誰?」
「ガ………ガル田ガル子です!!」
「春からこの学校の先生になるんだって」
「ふ~ん。で?その先生と何してんだよ」
「口説いてたんだよ。ね?」
「ぅえ!?いや……あの…………」
僕の問いかけに先生は面白いほど動揺している。それを見た兄さんが溜め息をついた。
「弟がアホですみません」
「すっごく失礼だな」
「いいから帰るぞ。帰宅ラッシュに巻き込まれる」
「はいはい。じゃあ、先生またね」
「え…あ……さようなら」
先生に手を振って兄さんと部室をあとにする。結局最後まで先生の顔は真っ赤だった。
「おまえなぁ、いくら新任の先生だからって悪ふざけが過ぎるぞ」
「ふざけてなんかないよ。僕の初恋なんだから応援してくれてもいいじゃん」
「は?マジで言ってんのか」
「もしかして兄さんも先生のこと好きになっちゃった?ダメだよ、僕が先に好きになったんだから」
「おまえってやつは……。でも、なんか聞いたことある気がするんだよな。ガル田ガル子って名前」
「僕は初めて聞いたよ?」
「どこで聞いたんだっけなー」
生まれた時から一緒にいる僕が聞いたこと無いんだから、兄さんだけが先生のことを知っているなんてありえない。それで先生の気を引こうとしてもダメだからね。
先生は僕が手に入れるんだから。
つづく🌸+27
-8
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5895. 匿名 2024/04/22(月) 18:26:57
>>529 長文総本山に紐付けします
【タイトル】僕の初恋が叶うまで(全12話)
【あらすじ、人物】高校3年生になった春、無一郎は学校の先生であるガル子に初恋をした。自信満々な無一郎からのアピールに翻弄されるガル子。果たして無一郎の初恋は叶うのか────
【注意事項】⚠️生徒と先生
一話目>>2598
+27
-6
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14781. 匿名 2024/05/09(木) 17:27:42
>>13462
まとめの場をありがとうございます✨
最推しは🍃と🌊です!
今回もとても楽しませてもらいました☺️
【長文・SS】
>>2598 僕の初恋が叶うまで🌫⚠️生徒と先生
>>5283 誰か助けてください🌊
>>13430 素直になれない君たち🍃
【お題回答】
>>817 あくまで提案❄️
>>5205 デート中・添い寝中🌊
>>5439 俺の身体だけが🌊⚠️🐚
>>8712 最近かわいくなった🌫
>>11843 泣き真似、嘘泣き🍃
>>12694 玉壺のオンステージ🏺(二番手)
>>14299 遊ぼう?🌊
>>14666 彼トピ写真館🍃
【歌お題】
>>4489 しょうがない 夢追い人🎲~サイコロステーキに恋をして~
読んでくださった方、コメントをくださった方、プラスをくださった方ありがとうございました✨
今回、初めて🐚案件を書きました!書きたいと言ったらお題にしてくれたガル子さん、きっかけを作ってくださりありがとうございました☺️
皆様のお話どれも素敵で、プラポチが一回しかできないのが悔やまれる…😩
たくさんのトキメキをありがとう✨
次のpartでも皆様とたくさんドキドキしたいです💗ありがとうございました☺️
過去には『ガル田ガル子の進路🌊』『幽霊女に恋した話🍃』『M.Tokito君🌫』などを書きました🫣
過去partまとめ↓↓
part12 19171
part13 24147
part14 15768+46
-8
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