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1820. 匿名 2024/04/14(日) 23:08:00
>>1817 続き
⚠️ガル子も🌫も24歳の設定 ⚠️🐚出現有の長編です。
🌫『10年のキセキ』⑥
全く検討がついてなかったわけではないけれど、私はドキドキしながら箱をあけた。あけると、きらきらと輝くダイヤモンドの指輪が鎮座していた。
「……ちょっと待って」
私の涙腺がまた緩んでしまう。
「ふふ。君のこと、びっくりさせたかったんだ。ねぇガル子、──僕と結婚してくれる?」
「…ありがとう。私で良ければ結婚してください」
「良かった…!これからも君のことを幸せにし続けるからね──」
むいくんが私の頬を優しく撫でて言った。
私はまた胸がいっぱいになって、目頭をおさえる。まさかこのタイミングだとは思ってなかった。
具体的な入籍の話は出ていなかったので、こういうのはまだ先かなと思っていた。でもむいくんはずっと前からちゃんと考えて、準備してくれていたんだ──。そのことがとても嬉しくて、感動で胸が震える。
「良かった……緊張してたから」
ふうっと安堵した様子で彼が言った。
「えっ、全然そんな感じじゃなかったじゃん」
彼らしいなと思いながら言った。思えばいつもそうだった。どんなことでもそつなく淡々とこなすから。
「ガル子に気付かれないようにしてたから──。これからも末永くよろしくね」
「うん!ずっとよろしくね」
すると彼が「はめてあげるね」と、私の右の薬指に指輪をはめてくれた。
「わーっ!綺麗!」
「似合ってるよ、すごく」
彼がふんわりと微笑んで、そう言ってくれた。今までの人生でいちばん幸福な私達を、たくさんの緑と爽やかな春風が優しく包みこんだ。
(次は⚠️🐚描写があります。苦手な方はお手数おかけしてすみませんが、⑧へお進みください)
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1822. 匿名 2024/04/14(日) 23:10:58
>>1820 続き
⚠️ガル子も🌫も24歳の設定 ⚠️🐚(苦手な方はお手数おかけしてすみませんが、スクロールをお願いいたします)
🌫『10年のキセキ』⑦
タイムカプセルを回収した後、馴染みの店で記念日のお祝いをした。
そして家に帰るとすぐに、後ろから抱きすくめられて、そのままベッドに倒れ込んだ。
シーツの中に身体の輪郭を縁取った窪みができるくらいに沈み込むと、服の隙間から膨らみに沿って手が這わされてゆくのがわかった。耳たぶを甘咬みされて、熱い吐息を吹きかけられる。
「やっぱりこっちのほうがいいな。──可愛い顔が見られるから」
などと言い、身体の向きをくるりと変えられる。柔らかな長い髪に優しく包みこまれ、深い口付けを繰り返されると、身体の奥までもがじんと熱くなった。
「ガル子のこと隅々まで知り尽くしてるのは、僕だけだよね──」
「──うん」
彼の手によって、全身がバターみたいにじんわりと蕩けて焦がされてゆく。
深く抱き合い、蝶番や二枚の合わせ貝のように──ほとんど完璧なまでにぴったりと重なり合う──身体同士を何度も重ね合わせた。
続く
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