ガールズちゃんねる
  • 16114. 匿名 2024/05/11(土) 14:51:35 

    >>15911
    鬼滅デート企画🎴&歌お題 26話目
    ⚠解釈違い⚠※色々キャラが出ます※色んな設定詰め込み過ぎ※何でも許せる方向け※長文です 

    誰かがドアを叩く音がして目が覚めた。カーテンの隙間から朝日が射し込んでいる。のろのろと起き上がり「今行きます」とドアの向こうに声だけ掛けた。
    そうだ、もう私の企画は終わったのだ。ここを出発して自分の地元に帰るよう促されるのかもしれない。
    すると「ガル子さん、後藤だ。起きてるか?」と声がして心臓が飛び出るほど驚いた。
    「後藤さん!!」
    勢いよくドアを開けた。そこには頭巾も黒装束でもない、パーカー姿の後藤さんが立っている。
    「ご、後藤さぁああん!!私、私…ウッ」
    「昨日は本当にお疲れさん。大丈夫かガル子さんは」
    「大丈夫じゃないですよぉ!あれから炭治郎は…」 
    「こっちが見ていられない程、憔悴しきってる」
    後藤さんの声のトーンが落ちる。それを聞いてまた涙が出てきてしまう。
    「こんな時に悪いがガル子さん、お館様からお話があるんだ。一緒に来てほしい」

    後藤さんに着いて行くと、別の部屋でお館様が微笑んで待っていた。
    「すまなかったね。話は全て報告させてもらったよ。あなたにも炭治郎にも辛い思いをさせたみたいで、本当に申し訳なかった」
    声の中に謝罪と気遣い、そして少しの憐れみをを感じ、また涙がにじむ。後藤さんが座るよう促した。
    「今回の事があって、我々はもう一度企画を見直す事にしたんだ。このまま何もせず放って置くのはこちらの本意ではないし、お互いに辛い思いをしては何も生まれないからね」
    「私は、また炭治郎に会えるんでしょうか」
    少しでも希望があるのか確かめたかった。お館様は少しだけ考えた後、再び話を続けた。
    「会えるよ。私はそれを信じている。けれど今の炭治郎にはやるべき事、優先されるべき事が残っている。それを終えても尚、二人の想いが変わらなければ会わせてあげたいと私は思っているんだ。ただ、それはいつになるかはわからない。今すぐではないし、長い年月がかかる可能性もある。それでもあなたは炭治郎の事を想い続け、彼を待つ事ができるだろうか?」
    お館様からの問いかけに、私はハッキリ答えた。
    「待ちます。また炭治郎に会えるまで」
    私の心の中で希望がどんどん満ちていく。
    「未来を予測するのは私にも他の誰にも出来ないが、予測不可能な未来をどう変えていくかは、あなたと炭治郎のお互いに想う気持ちにかかっている。人の想いというのは、例え生きている時代が違っても、時に時空をも超えていく力があると私は信じているんだ」

    私はお館様のこの言葉を忘れないよう、何度も何度も心の中で呟いた。

    つづく

    ※いつもありがとうございます✨

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  • 16122. 匿名 2024/05/11(土) 15:01:20 

    >>16114
    読んでます…。゚(゚´Д`゚)゚。

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  • 16145. 匿名 2024/05/11(土) 15:31:33 

    >>16114
    幸せになって欲しい…
    炭治郎とガル子ちゃん🥲

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  • 16149. 匿名 2024/05/11(土) 15:33:51 

    >>16114
    鬼滅デート企画🎴&歌お題 27話目
    ⚠解釈違い⚠※色々キャラが出ます※色んな設定詰め込み過ぎ※何でも許せる方向け※長文です

    USJの出入り口ゲートまでの道のりを後藤さんが見送っていくと言ってくれ一緒に歩いていた。

    「後藤さん、私昨日の今日でこんなお話を聞けるなんて、まだ信じられない」
    「良かったよな、本当に」
    「これって、全部後藤さんのおかげですよね?だって、後藤さんがお館様に全てを報告してくれたから今の話になった訳で…」
    「当たり前だろーが。人を幸せにする企画が逆に不幸にしてどうするんだよ。誰が考えてもそんなのおかしいだろ。少なくとも俺はそう思ったから、全部包み隠さずお前らの事お館様に話したんだ」
    「後藤さん…」
    「言ったろ?真剣な思いを目の当たりにすると俺も真剣に応えなきゃいけないって。それを実行しただけだよ。企画コーディネーターとしての責任もあるしな」
    「ありがとうございます!!」
    私は深く頭を下げた。いくら感謝しても足りない。最初から今この瞬間まで、何度後藤さんに助けられたかわからない。
    「今後の事だけど、大正へ行くアトラクションはしばらく運行はしない。今回の件で色々企画を練り直す必要があるからな。だから大正にまた連れて行け!って言うのは無理だ。俺もあっちとこっちを行き来しなきゃならないから忙しくなる」
    「わかってます。ちなみに後藤さんはどうやって行き来するんですか?」
    「あ、それは企業秘密なんで」
    「またそれだ」
    「それと、ガル子さんの近況は炭治郎に詳細な報告はしない。うかつに未来の話をして何かあったら困るから。でも必ず会えるから信じろって俺が励まし続けるよ。逆も然りでガル子さんにも炭治郎の報告はしない。あいつがどうしてるか気になるだろうけどこれもルールなんだ、悪いけど」
    「そうですか…」 
    「そんな顔すんな。会えない時間が絆を深くしていくんだから。あ、俺今いいこと言った」
    「会える時が来るまで待ってます」
    「おう。頑張れよ」
    「後藤さん、本当にありがとうございます…」 
    私は頭を深く下げた。また涙が出てくる。たった一日だったけれど、一緒に旅をして沢山支えてくれた、大切な人だ。
    「じゃあまたな」

    私を送ってくれた後藤さんの背中に、私はいつまでも手を振り続けた。

    つづく


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