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15119. 匿名 2024/05/09(木) 23:59:02
>>544 歌をテーマにした妄想
⚠️🔥解釈違い⚠️己の趣味
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周りから見れば華やかな世界、よくない噂も耳にするが、俺からすれば変わらない日々。
自宅に着いたのは日付が変わった時間、ドアを開けると明るくなるが、自分の生活音だけの部屋。
通知欄のひとつを開くとイルカの写真。何度か足を運ぶとイルカは顔を覚えると言っていた、イルカに顔を覚えてもらったのだな。1時間前に入っていた同じ文字を打ち、バスルームに向かった。
***
「今、時間はあるか?」
『うん、野菜の苗を植え終わって休憩してた』
「いつものまじないは、かけたのか?」
『美味しくなるんだってば!』
「そうだったな」
頬を膨らませている顔が浮かび、笑みが漏れる。話を続けていると楽屋のドアを開けたマネージャーモブ村に呼ばれ、それを伝えると『ありがとう、またね』と言われた後から聞こえる無機質な音を切り、楽屋を後にする。
「煉獄さん、入ります」
軽く息を吐きスタジオに入った。
***
文字だけのやり取りだけが続いていたが、通話をすることもあった。「時間があれば話をしたい」と連絡があれば折を見て都合を尋ね、時間が合えば通話をしていた。
傍から見れば大したことではない内容だろう。だが、短くとも俺たちにとっては大切な時間だった。
モブ村が運転中の車内、今日は日付を跨がず帰れそうだなと思いながら雑談をしていると不意に尋ねられた。
「こちらに呼び寄せないんですか?」
「将来的にはな」
共に住むことは考えたが、今の状況では危険に晒される可能性がある。守るために決めたことで、俺の思いを汲み取っている。
「明日は7時だったな」
「はい、お疲れさまでした」
「ありがとう、お疲れさま」
地下の駐車場からエレベーターに乗り、アドレスのひとつを押す。何度目かの呼び出し音が切り替わる。
『……空き時間?』
「いや、着いたところだ」
『お疲れさま』
ドアを開錠し、腰掛ける。寝起きの声だったので起こしてしまったかと尋ねると、ウトウトしていただけだと返事がくる。
「明日は関西に行くんだ」
先に仕事の内容を知りたくない君には簡単に話すだけだ。
『今日おばさんたちと神戸に行ってきたよ』
「車で行ったのか?」
『高速バス。高速ができてから関西に行きやすくなったって、おばさんたちが言ってた』
関西に向かう方面は乗客が多いが、反対方向だと乗客は少なく、座席が空いていれば当日乗ることができると君の話に耳を傾けながら、壁に飾っている青から橙に染まっている暖簾を見ていた。君が染物屋で教わりながら染めた"夕陽"と名付けた染物。
『体に気をつけてね』
「あぁ、君もな」
君はいつも俺の体調を気にかける。最後に同じ言葉を交わした後、時計を見ると深夜1時を過ぎていた。パッキングを済ませシャワーを浴びた後、暖簾に触れる。
時期は違うが君と見る夕陽、今はどのように見えるのだろうか。+22
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15121. 匿名 2024/05/10(金) 00:00:22
>>15119
⚠️🔥解釈違い⚠️己の趣味
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最終便の乗客は10人ほどだった。眠る準備をしている人、スマホを触っている人、思い思いのことをしている。キャップを被り指輪に触れていると、出発時間より5分ほど遅れてバスが動き始めた。しばらくすると神戸の夜景が見えてくる。帰りの時間は聞きそびれたが、この夜景を見たのだろうか。
道は徐々に暗くなり、トンネルを抜けるとライトアップされた吊橋、向こう側には観覧車が見える。
橋は何度か渡ったことはあったが朝や昼間だった、夜はライトアップしているのか。
バスは観覧車が建つサービスエリアを通り過ぎる。先程までいた場所には多くの灯かりと何隻かの船が海を往来しているのが窓から見えていた。
休憩を2回ほど挟み、バスは走っていく。
2つめの橋が見えたとき、通り過ぎた場所ではあったが君に声をかけられ"旅の醍醐味"だと、さつまいもラテを飲んだことを思い出していた。今思えば俺の問いかけに上手いとは言えないが、はぐらかしていたな。
微かな光に特徴的な波、橋を通り終える前には歩道橋のような白い建物の下を通り過ぎていた。
***
停留所で降りたのは俺だけだった。
待合の電灯と自販機がぼんやりと周囲を照らしていた。坂道を上がっていき公園の頂に立ち見渡す。
ぽつりぽつりと見える小さな明かりに、この場所で過ごした出来事が次々と胸に灯る。
その先の暗闇は海、多くの星。マスクを外すと冷えた空気が肺に入り体を満たしていった。
公園の階段を降り、米の苗が水田に揺れている夜道を歩く。ツツジが咲いている家を曲がる、この道を真っ直ぐ行けば家だ。
自然と歩幅が広くなっていた。
手入れされた生垣、庭に足を踏み入れるとカーテンは閉まっているが居間の明かりが漏れている。
鍵は持っていたが、呼び鈴を押す。
応答がない代わりに奥からパタパタと足音が聞こえ、玄関の戸を引いたのは久しい妻。
「仕事じゃなかったの?」
「仕事は終えた、明後日までオフを貰ったんだ」
「またモブ村さん困らせて!」
「困らせてはいない!!」
壁時計が時を告げたとき、飛び込んできた君を受け止めた。
「お誕生日おめでとう」
「うん?今日は9日だか」
「0時過ぎたから5月10日。メッセージ送ろうと思って起きてたけど、直接お祝いが言えてよかった」
「ありがとう。後ひとつ、忘れてはいないか?」
文字や電話越しではない言葉に想いが溢れ、より近くに君を感じたいと引き寄せた。
「ただいま」
おかえり/野田愛実
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15374. 匿名 2024/05/10(金) 14:37:52
>>13462
まとめ置き場ありがとうございます
Part4から参加ししています
【お題回答】🔥
>>9974 バーテンダーな推し
>>11270 可愛く見える呪い
>>13099 彼のスマホ
【🐚を含むお題回答】
>>5657 寝ている彼に ⚠️🐚🔥
>>11459 レジ打ちバイト ⚠️🐚🔥風味
>>11527 どうした?⚠️🐚🪡
>>12002 刀鍛冶編に夢中⚠️🐚🔥
>>14516 遊ぼう?⚠️🐚🔥
【長文】
魔法の手(全13話)🔥
>>2874 ①
コソコソ >>12090
(>>12115様コメントありがとうございます🧴🫧感想書きたいです🫧)
歌をテーマにした妄想(全2話)🔥
>>15119 ①
【小生キリ番チャレンジ🪘】
>>4443 失敗
>>4452 見事な4444だった
>>12351 これが…上弦の力…
(小生を慰めていただいたガル子さん、時透パパさん、ありがとうございます🪘)
【その他】
>>4778 個人的彼トピあるある
>>14183 Mrs. GREEN APPLE🍏
>>15192(>>15187様のコメントを返したら🕵️たちが…)
【過去のまとめ】
Part5 59653 、Part6 79128 、Part8 24066、Part9 24176、Part10 25616、Part11 20422、Part12 18724、Part13 23045、Part14 13546
Part 15まとめと過去の長文⬇️
引き出しなし、ド定番のド定番しか書けないポンコツ自家発電機です🚴♀️🚴♀️🚴♀️
妄想は枯れ果てたと思いながらもノコノコ🐢と参加しています。ここ最近は見切り発車で書き始め、リアル事件や体調不良…思うことが多く色々満載の中でプラス、コメントをしてくださった方々、誰かの呟きが励みになりました。全ての皆さまに心から感謝いたします🙏
煉獄さんの誕生日をここでお祝いできることが嬉しいです🥰
日曜の夜は皆さんと墓入りしていることでしょう。キメダン魅力満載の彼トピありがとうヽ(´▽`)/💕
皆さま、どうぞご自愛ください
本当にありがとうございました!!+45
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