ガールズちゃんねる
  • 14572. 匿名 2024/05/09(木) 01:28:49 

    >>14543
    ⚠️解釈違い
    彼女の友達 5

    「おい!ガル子待てって!」
    店を出ると早足で歩き出したガル子を追いかけ思わず強く腕を掴んだ。
    「村田っち痛いってば!離して!」
    「ご、ごめん…」
    ガル子は俺が掴んだ腕を大きく振り払った。
    俺はそのまま無言で歩くガル子の横に並んだ。
    聞きたいことは山ほどあるけど何も聞いて欲しくなさそうな雰囲気だ。
    ガル子の横顔をチラ見しながら俺はガル子にかける言葉を必死で探していた。
    それにしてもガル子の彼氏…アイツ一体どういうつもりなんだ?
    つい最近まであんなにラブラブだったのに。
    くっそーガル子のこと大事にしてくれるいい奴かもだなんて思った自分が悔しい。
    とんだクズ野郎じゃねーか。
    ガル子もだけど俺も見る目ないわ。
    「…私知ってたんだ」
    「え?」
    「他に彼女がいるかもしれないってこと」
    ガル子がぽつりぽつりと話し出す。
    「バカだよねーバカすぎて笑っちゃう。なんで私の恋愛っていつも上手くいかないんだろう?今度もまたダメになっちゃいそう」
    そう言ってガル子は寂しそうに笑顔を浮かべる。
    「きっと私恋愛向きじゃないんだよね」
    「…」
    俺なんも言えねー
    ガル子のダメンズ好きは昔から。
    自分のことよく分かってるじゃん。
    「あーあ。村田っちみたいなのが彼氏だったらこんなことで悩まないんだろうな」
    ガル子の言葉になぜか大きく心臓がドクンと波打つのを感じた。
    暗い夜道を歩きながら踏切にさしかかる。
    周りは薄暗い街灯と自販機の明かりだけ。
    「だったらなんでもっとガル子のこと大事にしてくれる奴と付き合わないんだよ?」
    俺は思わず足を止めた。
    俺の質問には答えず歩き続けるガル子。
    警報音と共に遮断機が下り始める。
    踏切の向こうのガル子はこっちを振り向くことなく手を振って
    俺の心臓の音は警報音にかき消されていく。
    遠ざかるガル子の後ろ姿。
    「だったら俺を好きになればいいのに」
    ぼそっと呟いたその言葉はガル子の耳に届くことはなかった。

    続く

    +21

    -4

  • 14574. 匿名 2024/05/09(木) 01:37:10 

    >>14572
    村田さんの気持ちが動き始めた!土器土器しながら読んでます

    +17

    -3

  • 14580. 匿名 2024/05/09(木) 02:14:22 

    >>14572
    起きててよかった🌺✨
    イケイケ村田ー!ゴーゴー村田ー!📣

    +17

    -2

  • 14702. 匿名 2024/05/09(木) 11:28:10 

    >>14572
    村田がんばれーーー!
    (書き手さんも♡)

    +19

    -2

  • 14912. 匿名 2024/05/09(木) 21:20:00 

    >>14572
    村田っちーー🌺✨がんばれぇー🚩

    +17

    -0

  • 15102. 匿名 2024/05/09(木) 23:42:21 

    >>14572
    ⚠️解釈違い
    彼女の友達 6

    俺はぬるくなった飲みかけのペットボトルのお茶を手に一晩ぼーっと考えていた。
    スマホの充電ケーブルが抜けてることにも気付かないほど。
    昨日は一睡も出来なかった。
    そして気付けばもう夕方だ。
    俺はぼーっとしたまま部屋の時計の針をただ眺めていた。
    このまま時計の針も時間も止まってしまえばいいのに。
    モブ原のせいだ。
    せめてもう少しだけ自分の気持ち気付かずにいたかったのに。
    恋愛関係になるには近すぎた距離感。
    友達として固定化された相手との恋愛は無理だって。
    俺はスマホをベットの隅に放り投げる。
    夕方から降り出した雨が少し小降りになったみたいだ。
    雨音だけが一人きりの部屋に響き渡る。
    LINEしてみようか。
    でもなんて?
    いや、今はそっとしておくべきだよな。
    いつも気軽に送れてたはずのメールも送れない。
    ガル子への気持ちに気付いたからってどうなる?
    そもそも彼氏と別れるって決まったわけでもない。
    もうこのままでいいんじゃないか?
    友達のままで。
    それに言葉にしたら全部終わる気がする。
    本当の気持ちを伝えたところで返事を濁すガル子の悲しい顔が想像出来てしまうから。
    長い間友達として一緒に居すぎたんだ。
    俺はガル子のストライクゾーンにすら入れていない。
    だから今まで友達ってポジションで上手くやってこられたんだ。
    俺も無意識にガル子のことは恋愛対象からは外してたし。
    それは今まで考えないようにしてたっていうか考えちゃいけない気がしてたからだ。
    ガル子にとって俺はただの友達でいい奴止まり。
    「いい人だけど」「恋愛対象として見れない」お決まりのフレーズ。
    歴代の片思いの相手や元カノにも言われたっけ。
    「そんな彼氏別れちゃえよ」
    そう言えたら良かったな。
    肝心な所で何も言えなくなる。
    このままじゃ俺ショックを受けるガル子につけ込むようなずるい奴になってしまいそうだ。

    その時LINEの通知音が鳴った。

    続く

    +29

    -7