ガールズちゃんねる
  • 14293. 匿名 2024/05/08(水) 20:14:52 

    >>14025
    ⚠️解釈違い⚠️何でも許せる方向け⚠️外国語の会話はガル子の中で意訳されたものです

    続・欧米岡君とガル子🌊⑳
    「美しい自然の中を迷い歩く」

    ほんの1時間前、バス停にバスが来た。電子掲示板を一瞬確認すると8番に見えた。車内で座って窓の外を眺めていたら心地が良くいつの間にか眠ってしまった。

    ハッと起きたらバスは山の麓に向かっていて 、昨日のモール行きとは明らかに景色が違う。バスを降りてそれを見送ると、18番バスだった。

    「ここは…どこ…」
    どこまで来たか見当がつかないため、来た道を歩いて引き返すことにした。

    眼前に山があり標高が高いそこは、見晴らしが良くて景色が素晴らしかった。緩やかに下る道を歩きながら、しばらく自然の美しさに見入っていた。

    ふと思い出して、バッグから壊れかけのレディオを取り出した。オンにして局を探すと、今日も1局だけ電波を拾う。むしろそこ以外拾わないという清々しい壊れかけっぷり。音楽が流れるそれをバッグに下げて歩き続けた。

    30分後 「I shake it off, I shake it off, I, I, I shake it off, I shake it off, フフッフ〜♪」ラジオの曲と一緒に歌う。

    1時間後 「……………」ポケットに入っていたガムを食べる。ベリー系の香りに包まれる。

    2時間後 ラジオを付けっぱなしで2時間ずっと歩きっぱなし。左右には牧場が続いて一向に景色が変わらない。

    日が暮れ来てきたな、今何時だろう。
    「……冨岡……お腹空いたよぅ……」


    その時、ほとんど車が通らない車道の遠くからエンジン音が聞こえて来た。

    「…ル子ー!…」
    トラクターの大きなエンジン音に混ざり聞こえる微かな声。それが近付いてくるとはっきりと聞こえた

    「ガル子ー!!」
    トラクターの後部から身を乗り出した冨岡が手を降っている。夕陽に照らされたその姿に、大学2年の桜色のキャンパスで再会した時の姿が重なった。長い時間会えなかった気持ちになる。たった数時間離れていただけなのに。

    「ガル子ー!」
    トラクターが止まり、後部から飛び降りた彼が走り出す

    「冨岡ー!」
    手を広げ、走って来る彼を受け止めた。きつくハグする私たちへ、トラクターのおじさんが指笛を吹き、拍手を送った。

    続く

    +30

    -7

  • 14301. 匿名 2024/05/08(水) 20:28:22 

    >>14293
    がる子ちゃんが弱ってる所に現れる冨岡カッコイイしこの関係にキュンキュンしちゃう(*´`)♡
    レディオとかガムとか小物が全部伏線になってて楽しい🎶

    +17

    -5

  • 14302. 匿名 2024/05/08(水) 20:28:41 

    >>14293
    冨岡来てくれて良かった!さすが!

    +21

    -4

  • 14305. 匿名 2024/05/08(水) 20:34:11 

    >>14293
    すごい大自然だろうに見つけてくれた冨岡にキュン…🫶
    そして、バスを間違え寝てしまったガル子の抜けっぷり😂かわいい♡

    +19

    -4

  • 14308. 匿名 2024/05/08(水) 20:37:12 

    >>14293
    これは愛だよ、冨岡

    +21

    -4

  • 14594. 匿名 2024/05/09(木) 06:01:14 

    >>14293
    ⚠️解釈違い⚠️何でも許せる方向け⚠️外国語の会話はガル子の中で意訳されたものです

    続・欧米岡君とガル子🌊㉑
    「休息」

    「ずっと歩いて来たのか?」
    私「うん。バスを間違えたことに気付いて降りて、そこから歩いた」
    「そうか」
    私「交流会どうだった?」
    「ガル子が気になって早めに抜けてモールに行った。君が一向に来ないから、学校近くのバス停まで戻った」
    私「バス、18番に乗っちゃった…」
    「そうだと思った。もしかしてと思いこちらの方面を走って探していたら、トラクターが通ったので乗せてもらった」

    トラクターのおじさんはいつの間にか帰ったようでいなかった。ありがとう…見ず知らずの人たちのために。

    バッグからスーパーで買ったキウイフルーツの大袋を取り出して、食事をひとしきり楽しんだ。
    「皮が剥けないな…」
    私「何言ってるの皮ごと食べられるよ?」
    「いや、俺はキウイの皮は…」
    私「いただきます」
    「………(ワイルドだな。…好きだ)」

    ラジオをオンにして出発した。
    それからかなりの距離を歩いたように思う。1時間か、もしかしたらそんなに経っていないかもしれない。道のずっと先に街の灯りが見えてきた頃、足が痛み出した。ゆっくりと歩く私のペースに合わせていた冨岡が背を向け、目の前でしゃがみ込んだ

    「乗れ」
    おんぶ…あの時と同じだ…山◯手◯線を歩いて1周しようとしている事を知らされないまま、ただ彼について行ったな(前回16話)「フフフ」つい笑ってしまう。
    私「重いよ?」
    「構わない」

    その背に乗った。
    私「あの時悩んでた進路も決まったね」
    「そうだな」

    思えば、長い道を共に歩んで来た。これからはどこへ向かうのだろう?

    続く

    +22

    -3