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14212. 匿名 2024/05/08(水) 16:45:14
>>12781つづき
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青と春④-1(ラストにBGMあり🎧)
「あーー喉乾いた!あそこで休憩しようぜ」
不死川からの提案で、誰もいない東屋のベンチに並んで腰を下ろし、眼下の海を眺めながら深呼吸をする。
空の青と海の青が溶けだして、まるで真っ青な絵の具で一面塗られたような幻想的な風景が広がり、思わず息を飲む。
自然と大地が織り成す美しい景色は、何ものにも変え難いご褒美だ。
「いっただっきまーす!」
珍しく(?)不死川が奢ってくれたキッチンカーのクレープをあーん、と頬張った。
不死川はスイカのスムージーを美味しそうに飲んでいる。ごくっごくっと音を立てる喉仏をちらっと観察。自分とは違う『男』の部分を感じて、目が離せなくなる。風にそよぐモヒカンも格好良い。
「ん?俺の顔に何か付いてっか?」
「…な、なんでもないよっ!それより、このクレープめっちゃ美味しい!」
「おっよかったな、ガル田」
「うん!不死川のは?」
「一口飲むか?」
「いいの?」
ほらよ、と差し出されたスムージーのストローを咥えて吸い込むと、シャリシャリした甘酸っぱいスイカ味の氷が口いっぱいに広がって、疲れた身体がすうっと解けてくようだった。
「ふぁ〜幸せ♡……って、あッ!!」
「な、なんだよ」
「しちゃったね、間接キス」
「━━━!!俺、きょうだいといつも分けっこしてるからそんな意識無かったわ///…マジ恥っず」
「・・・///」
「俺にもひとくちよこせっ」
照れ隠しからか私の手首をぐっと掴んで引き寄せると、大きな口でクレープをぱくり。半分くらい減った気がする…!
「あー!いま一番美味しいところ食べたでしょ!」
「うるへー…これうんまいな」
「ぅぅ…とっておいたチョコの部分。。泣」
眉を下げて呑気に笑ってる不死川に、軽く肩パンチをくらわそうとするも、呆気なくかわされた。
「悪りぃなw」って頭をぽんぽんしてくれたって……!いや許しちゃう私、ちょろいよなぁ。。
その後も、なんてことのないお喋りをしてたくさん笑って。楽しい時間はなんでこんなにあっという間なんだろう。
気づけば、お日様が傾きつつあった。
*🐝*🐝*
「不死川、今日はここに連れてきてくれてありがと。最高の景色に癒されたよ!」
「だろ?なんつーか、この景色見てたらさ、学校であった嫌なことも、将来への漠然とした不安も、モヤモヤも、ぜーんぶちっぽけなもんに思えてどうでもよくなっちまうんだよな。悩んでる時間、もったいねえなって。」
うぅーんと両手を広げて伸びをして、ニカッと八重歯を見せる不死川。その笑顔に何度助けられたことだろう。
「これから部活も佳境だし、受験もあるしで忙しいけどよ、肩の力抜いて一緒に乗り越えてこーぜ」
「そうだね。不死川とだったら、なんでも頑張れそうな気がするよ!」
「えっ……俺となら?」
「なんちゃって///…またいつか、ここに来れたらいいなぁ」
「来れたらじゃなくて、来ようぜ」
「━━うん!!」+24
-6
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14213. 匿名 2024/05/08(水) 16:46:29
>>14212つづき
⚠️🍉
青と春④-2 ラスト
今こうして傍にいることが当たり前だけど、その当たり前が果たしていつまで続くのか、まだ青い私たちにはわからない
でもね、
心を満たしてくれた青を、この春の日を、大好きな不死川の笑顔を、大人になっても忘れないよ
絶対に。
ᨒ𖡼.𖤣𖥧
⬇
>>2823へ続く
※この二人が付き合う300日前のお話でした♡読んでくださってありがとうございました
*⋆꒰ঌ┈┈┈┈┈┈┈┈┈໒꒱⋆*
ライラック/Mrs. GREEN APPLE🍏
をBGMに…🎧+24
-5
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