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13278. 匿名 2024/05/06(月) 21:31:32
>>12906⚠️なんとか今トピ内に終わらせたい薄っすらと譜面は完成した
【神を自称する者よ】④
(…ッ!何だこりゃあ、血鬼術の類か?身体が動かねえ!!)
女は身を屈めて宇髄の顔を覗き込む。黄金の瞳が近づき、その美しさと全てを見透かすような視線に背に寒気が走った。何をされるのか…下手をすれば命を取られる恐れもある状況だが身動ぎ一つする事も出来ない
女は暫し宇髄の目を見ると得心したのかそのまま宇髄の前に腰を下ろし、指をスッと動かし身体の拘束を解いた
──僅か数秒、体感ではもっと長い時間そうされていたかのような疲労感に襲われ、宇髄は理解した。いや、この女は自分では到底及ばない域に居るのだと、身を以て理解“させられた”
「おおよそ把握できたわ どうやら人を喰らう鬼とやらがこの森におるようじゃの…」
「どうして…!」
「フン さっさとその口で話せば良いものを…余計な力を使わせおって興が醒めたわ──とは言え我の森で斯様な事柄が起きておる以上は見過ごせぬ」
信じられないといった顔で女を見る宇髄に向かって女は続ける
「我の力が及ぶ範囲で調べておいてやろう…お主はお主で調べろ、そして再び此処を訪れるが良い」
「訪れろ、ってどうやって来りゃいいんだよ」
❲森に入り我の名を呼べ、我の名は”繧ャ繝ォ蟄“ この名 口には出せぬぞ 心の中で呼び掛けろ──ではの❳
「おい!待…て……」薄らいで行く意識に抗うことは出来なかった+21
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13320. 匿名 2024/05/06(月) 22:00:05
>>13278
【神を自称する者よ】⑤
「──様、音柱様!」
己を呼ぶ声で目を開く。森の外れ、木にもたれかかるようにして眠っている宇髄を発見して驚いた隠が慌てて駆け寄り声をかけたようだ
「音柱様ご無事で…!お怪我は?!」
「何ともねぇ、大丈夫だ」
(一体どういうことだ…ついさっきまで森の奥にいた筈だが)
「何があったのですか?まさか、本当に神隠しが…」
隠の顔色がサッと青くなるのを見て立ち上がり、神隠しなんてねえよと適当に誤魔化すとその日は森の調査を終わりにして拠点へと戻った。
柱の日常は忙しい。毎夜の哨戒、鬼に関する情報集め、報告書の作成、鬼が出れば討伐に出向き、日々の自身の鍛錬…
あの森に関しては、昼間に入って探してもあの大木には辿り着けなかった。
獣が出るからと周辺の住民の森への立ち入りを禁じた上で調査を進めてはいるものの進捗は芳しくない。
鬼が居るのなら人の出入りが減ったことで何らかの動きを見せるだろう。しかし何の成果も得られぬまま2週間経ち、宇髄は再び夜の森へ入る決断をした。+20
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