ガールズちゃんねる
  • 12781. 匿名 2024/05/06(月) 12:25:35 

    >>12126つづき
    ⚠️🍉
    青と春③

    「うわぁすっげえ気持ちいーなーー!」
    「ね〜!とっても眺めがよくて最高!」

    きらきら輝くコバルトブルーの海。新緑豊かに連なる山々。そして一面ピンク色に咲き誇るツツジ。
    GW中の車の渋滞や大行列のニュースが嘘のように、ここ山頂にはゆったりとした時間が流れている。
    辺りをぐるっと見渡せば、ベンチでお弁当を食べるグループや、シャボン玉をして遊ぶ親子、ビニールシートを広げてごろごろするカップルが、思い思いのひとときを過ごしている。

    「不死川!私たちも写真撮ろっ?」
    「ガル田と?…む、無理!///」
    「えぇーいいじゃん減るもんじゃないし」
    「やだよ恥ずいっつーの。。」
    「どうしても駄目??」
    「〰️〰️〰️///」
    「…………わかった止めとくよぉぉ泣」
    「ッだーーー!もいいよ撮る撮る!撮るからそんな顔すんな!」
    「やったあ♡」
    「なんだこいつ嘘泣きかよw」
    おでこを小突かれたって全然へっちゃらなんだから。むしろ、こうしてじゃれ合うのがすごく嬉しくて楽しくて。不死川にもっと笑ってほしいんだ。会話のキャッチボールを繰り返しながら、自然と心のキョリも近づいていく。

    「はい、じゃあいくね〜!」
    小高い丘の上に展望台がある。二人で並んで立ち、澄み切った青空を背景に、インカメラで撮影を試みる。整った横顔がすぐそこまで近づき、肩と肩が触れ合い、胸がキュンと音を立てる。
    「早く撮れよお」
    「不死川も笑って?」
    「俺はいーからさ///」
    「ぅ〜ん……、突然ですが問題です!千葉にある夢の国の名前は!?」
    「はっ?急になんだよっ!……ディ○ニー!!」
    パシャッ📱
    にっこりスマイル大作戦、成功♡
    二人とも口角がばっちり決まった素敵な写真を撮ることができた。加工なんかしなくたって、その笑顔だけでじゅうぶん映えてる。

    「わーい、やったあ!いい写真だね!」
    「なんなんだ今のはw」
    「笑顔になる呪文だよ!『ディ○ニー、ミッキー、ウイスキー』って唱えると、自然と口角が上がるの。無愛想なシナセンにもおすすめ!」
    「wwお前ほんと面白れー女だな。一緒にいてちっとも飽きねえ」
    「……それ、喜んでいいやつ??」
    「おう!ガル田にしか言わねえから」
    「えっ?」
    「あっ!」
    「・・・」
    「・・・」
    ━━ちょっと待って、今のはどういう……??私との時間、楽しんでくれてるってことでいい…のかな…?
    嬉しいような、気恥ずかしいような。感情の波が押し寄せて、一気にほっぺが熱くなる。
    「ガル田、お前の顔真っ赤っかだぞ///」
    「し、不死川こそ///」

    ラストへ続きますᨒ𖡼.𖤣𖥧

    +21

    -6

  • 12782. 匿名 2024/05/06(月) 12:30:13 

    >>12781自己レス

    やってもうた…💧
    正しくは、
    >>12099の続きになります!

    お恥ずかしい失礼いたしましたァ(ฅωฅ`)//
    (12126さん🌾ありがとうございます💜)

    +18

    -2

  • 12801. 匿名 2024/05/06(月) 13:37:04 

    >>12781
    2人とも可愛い(⁠人⁠*⁠´⁠∀⁠`⁠)⁠。⁠*゚⁠💜

    +16

    -2

  • 14212. 匿名 2024/05/08(水) 16:45:14 

    >>12781つづき
    ⚠️🍉
    青と春④-1(ラストにBGMあり🎧)

    「あーー喉乾いた!あそこで休憩しようぜ」
    不死川からの提案で、誰もいない東屋のベンチに並んで腰を下ろし、眼下の海を眺めながら深呼吸をする。
    空の青と海の青が溶けだして、まるで真っ青な絵の具で一面塗られたような幻想的な風景が広がり、思わず息を飲む。
    自然と大地が織り成す美しい景色は、何ものにも変え難いご褒美だ。

    「いっただっきまーす!」
    珍しく(?)不死川が奢ってくれたキッチンカーのクレープをあーん、と頬張った。
    不死川はスイカのスムージーを美味しそうに飲んでいる。ごくっごくっと音を立てる喉仏をちらっと観察。自分とは違う『男』の部分を感じて、目が離せなくなる。風にそよぐモヒカンも格好良い。

    「ん?俺の顔に何か付いてっか?」
    「…な、なんでもないよっ!それより、このクレープめっちゃ美味しい!」
    「おっよかったな、ガル田」
    「うん!不死川のは?」
    「一口飲むか?」
    「いいの?」
    ほらよ、と差し出されたスムージーのストローを咥えて吸い込むと、シャリシャリした甘酸っぱいスイカ味の氷が口いっぱいに広がって、疲れた身体がすうっと解けてくようだった。

    「ふぁ〜幸せ♡……って、あッ!!」
    「な、なんだよ」
    「しちゃったね、間接キス」
    「━━━!!俺、きょうだいといつも分けっこしてるからそんな意識無かったわ///…マジ恥っず」
    「・・・///」
    「俺にもひとくちよこせっ」
    照れ隠しからか私の手首をぐっと掴んで引き寄せると、大きな口でクレープをぱくり。半分くらい減った気がする…!
    「あー!いま一番美味しいところ食べたでしょ!」
    「うるへー…これうんまいな」
    「ぅぅ…とっておいたチョコの部分。。泣」
    眉を下げて呑気に笑ってる不死川に、軽く肩パンチをくらわそうとするも、呆気なくかわされた。
    「悪りぃなw」って頭をぽんぽんしてくれたって……!いや許しちゃう私、ちょろいよなぁ。。

    その後も、なんてことのないお喋りをしてたくさん笑って。楽しい時間はなんでこんなにあっという間なんだろう。
    気づけば、お日様が傾きつつあった。

    *🐝*🐝*

    「不死川、今日はここに連れてきてくれてありがと。最高の景色に癒されたよ!」
    「だろ?なんつーか、この景色見てたらさ、学校であった嫌なことも、将来への漠然とした不安も、モヤモヤも、ぜーんぶちっぽけなもんに思えてどうでもよくなっちまうんだよな。悩んでる時間、もったいねえなって。」

    うぅーんと両手を広げて伸びをして、ニカッと八重歯を見せる不死川。その笑顔に何度助けられたことだろう。

    「これから部活も佳境だし、受験もあるしで忙しいけどよ、肩の力抜いて一緒に乗り越えてこーぜ」
    「そうだね。不死川とだったら、なんでも頑張れそうな気がするよ!」
    「えっ……俺となら?」
    「なんちゃって///…またいつか、ここに来れたらいいなぁ」
    「来れたらじゃなくて、来ようぜ」
    「━━うん!!」

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    -6