ガールズちゃんねる
  • 1258. 匿名 2024/04/13(土) 22:59:24 

    >>1216趣味全振り&闇病み
    ⚠超・解釈違い注意⚠🎴「油断しないで、先輩」
    ※何でも許せる方向けです 最終話

    「何、どうしたの」
    「そんなに早く、俺に帰って欲しいですか?」
    「いや、だってほら、夜も遅いし」
    「そうですね」
    「私には一応、付き合ってる人いるし。その…」
    いつの間にか私はキッチンの隅に追いつめられた。暑いのか、彼がネクタイを指で緩めてシャツを僅かに開いた。汗と爽やかな香りが混じって、鼻孔を微かににくすぐってゆく。
    「まだ付き合ってたんですか」
    「そうよ。ほら、悪酔いしてるならもう帰りなさい」
    私は冷静さを保ち、先輩風を吹かすのがやっとだ。
    「俺ですか?酔ってないですよ。いや、やっぱり酔ってるのかな」
    「あのね、もうホントに帰った方が───」
    「実は俺、先輩の家に来たかったから酔ったフリをしました」
    「えっ?!」思わず声が上擦った。
    「───なんて言ったら、怒りますか」
    相変わらず柔らかな笑みを浮かべて私を見つめる。
    「ちょっと、いい加減に…」
    彼が人差し指で私の唇を軽く抑え、耳元で囁いた。
    「先輩、俺の事いつも真面目だとか品行方正だとか言って褒めてくれるけど、本音を言うと嬉しくないんです。特に、あなたからそう思われるのは嫌なんだ」
    彼の吐息が微かにかかる。顔が熱くなった。
    「あなたは俺の事、ただの職場の後輩だと思っていたかもしれないけど、俺は違います」
    「違うって言われても、私は…」
    「付き合ってる人がいても、俺は別に遠慮するつもりはないですから」
    「───私の気持ちはどうなるの」
    「それは大丈夫かな。だってもう──」
    彼の指が私の髪に触れ、耳にそっと掛けた。

    「俺から逃げる気ないですよね?先輩」

    すると、スマホに着信が入る。同僚の彼からだ。
    「出ないで」
    唇が耳に触れる。さらに、力を込めた私の指の隙間を覆うようにして彼の指が重なる。
    「年下の後輩だからって油断しすぎですよ?。恋人でもない男を部屋に上げちゃうなんて、どんな理由でも駄目です」
    混乱して頭がおかしくなりそうだ。けれどゾクゾクするくらい急激に惹かれていく自分がいる。

    「ね、もう先輩は、俺のものだから」


    おしまい

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