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12479. 匿名 2024/05/05(日) 21:25:35
>>12050
⚠️お奉行様②🐚
⚠️なんでも許せる方向け
⚠️自己満
数年経ち、私は働く年齢となった。父母の尽力で町奉行屋敷の下女となり、家計を助ける日々であった。
そんなある日、御館様のお手が付いた。
新しくはないがよく手入れのされた板の間を雑巾がけしていたところを偶然通りかかった彼が、気配を察して慌ててうずくまるようにして頭を下げた私のそばでついと足を止めたのだ。
「──そのように首を下げずともよい」
扇子の先で私の顎を持ち上げた御館様に導かれ、私は女になったのだ。
突然の事に私はただ黙って褥に寝そべることしか出来なかったが、身体を拓かれている最中、風に煽られた紙風船と、男たちの足元。そして咄嗟の機転で私を救った彼の太い声を思い浮かべていた。
御館様は私が年を取った分と同じだけ齢を重ねたはずなのに、未だに艶やかな髪をされていたし、その身体もだぶついたところは一切なかった。
だが「大事ないか」と気づかわし気な視線を送るその眼尻にはわずかに皺が刻まれていて、私はそれを直視できずにいたのであった。
昼の間どれだけ公明正大であろうが、所詮は男。
忙しい執務の間も、夜になれば奥方様のお部屋によく通っていらっしゃる様子だが、女にはどうしてもそれが都合の悪い時期が月に一度はやってくる。
そうすると御館様は屋敷の隅っこに居る私をそっと呼び出しては褥に横たえる。
薄汚い下働き用の着物を脱がせると、御館様はまだ彼にしか見せたことのない私の身体に頬ずりをする。
「ああ、よい」
何がどうよいのかと思うのだが、素肌から直接伝わる太い声に本能が身を捩らせる。初めは痛みや圧迫感で支配されていたこの営みであったが、回数を重ねた今日この頃は不思議な炎でゆらゆらと炙られているような熱を感じるようになってきた。
どう我慢しても口から漏れ出てしまう吐息が気恥ずかしくて感情のやり場を探していると、それを察した御館様が愉快そうにくつくつと笑った。
続く+25
-7
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12487. 匿名 2024/05/05(日) 21:43:45
>>12479🐚
御館様のお手がっ
ただの男であるの、うっとりしちゃう…+20
-3
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12595. 匿名 2024/05/05(日) 23:20:15
>>12479
⚠️🐚お奉行様③
⚠️なんでも許せる方向け
⚠️自己満
⚠️終わるのか……?
「──こうも罪を犯す者が多いと難儀する」
未だ冷めやらぬ熱を持て余すような余韻の中で、そんな風に心の内を吐露されたのはいつの頃からだったであろうか。
「次から次へと全く……よくもまあこれだけ悪事を思いつきよるわ。だが悪は必ず暴かれる。悪事を働いた者には必ずこの私が正義を持って罪を償わせてやるのだ。それが公方様より賜りし私の使命……」
読み書きがやっとできるくらいの私の頭では御館様の呟きに相槌を打つのが精いっぱいだ。
「難しく考えずともよい。私はそなたのような無辜の民が平らかに過ごすことができれば、それで良いと思うておるのじゃ」
頬を撫でながら繰り返し聞かされる言葉。すっきりとした切れ長の瞳を細めながら理想を語る御館様のお身体にそっと触れてみた。
すると「おう、もっと儂にくっついておれ、今宵は共に眠ろうぞ」と彼は囁いた。このようにして身を添わせるうちにいつしか御館様の理想は私自身の理想となった。理想など、そんな発想など生まれてこの方持ち合わせたことなどなかった私にとってそれは、心の中心にどっかりと居座ったのだ。
続く(コメント、プラスthxです🙏🏻)+24
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