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12324. 匿名 2024/05/05(日) 17:00:00
>>12322
⚠️解釈違い⚠️高専ロボコン⚠️色々許せる方のみ読んでください
⚠️キメツ高専のガル子と伊黒さん⚠️己の趣味に全振り
⚠️自分を追い込むために見切り発車! その7
身体をゆっくりとした動作で起こし、ベッドサイドのデジタルフォトフレームを手に取った。
「…これのせいであの頃の夢を見たかな…」
先日もらったこのフォトフレームに入れる写真を色々と探したが結局選んだのはあのロボコン予選で会場を後にするときにメンバーで撮った集合写真、再度自分の進む道を確信したあの夏の日の写真。
あの時学校へ帰ってから調べたマシンが動かなかった原因はやはり許容範囲を超えた動作回数による電線の内部破断、という結果になった。
それを後輩たちへ継承し結実する。
“失敗”としないために。
今となっては我が母校は本選の常連学校となっていた。
思い出に浸りながらもベッドから抜け出し、仕事へ出かける準備に取り掛かる。
あの時のメンバーは卒業後企業へ就職したり大学へ編入したり、それぞれバラバラになっていて今も連絡を取り合っている者は数人しかいなかった。
ガル子は高専から大学へ編入し今は就職している。
伊黒は───
元々違う学科だったこともあり大学へ進んだとか海外へ渡ったとか人づてのうわさ程度にしかその行方を知らなかった。
当時ロボコンメンバー同士の連絡先は教えあっていたものの、いざそのロボコンが終わってしまえば連絡を取る必要もなくそのままになっているのだ。
卒業して数年、今もスマホにはそのアドレスは残っているがそのアドレスに連絡を入れて『この番号は現在使われておりません』だったらショックを受ける…いや、それならまだいい、ブロックでもされていることに気づいてしまったら立ち直れない恐怖に駆られて連絡を取ることも出来ずにいた。
「私は“相模原”に探査機を作るスタート位置にようやく立てたよ」
伊黒くんは今どこの空の下?───+24
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12326. 匿名 2024/05/05(日) 17:03:43
>>12324
⚠️解釈違い⚠️高専ロボコン⚠️色々許せる方のみ読んでください
⚠️キメツ高専のガル子と伊黒さん⚠️己の趣味に全振り
⚠️自分を追い込むために見切り発車! いきなり最終話
出勤したガル子が今日の仕事をはじめてしばらくしたころ職場がざわつき始めた。
「ん?何?」
「あ、また受付に『自分を雇え』って人がやってきたみたい」
「あーなるほど」
また、と言っても同じ人間が何度もやって来ている訳ではなくここにはそのような形でやってくる人も珍しくはない、という意味である。
「フリーでN〇SAにいたみたいよ」
そんな人間も珍しくはない。
「MIT出身だって」
それもそこまで珍しくはない。
同僚がそれぞれ掴んだ情報をガル子に伝えてくれる。
「今チラッと姿を見たんだけど。オッドアイだった~!」
「えっ?!」
それは珍しい。思わず驚きの声をあげるガル子。
いや珍しい、では終わらない、いや、まさか?
「年齢はガル子と同じみたいだよ」
符号が、パズルが組み合わさっていく。
「今応接室に案内されてた、面接するんだね」
「なんでも学生時代は『制御の魔術師』って言われてたってさ、そういえば聞いたことあるわ」
ガル子の頭の中がパズルが1ピース残して完成しようとしていた。
「さぁ、面接の結果どうなりますか」
雇えとやってくる人が珍しくはないと言ってもホイホイと受け入れる訳はなくその確率は非常に低い。
突如始まった面接時間が永遠の時のように感じられる。
「あ、こっちにくるみたい。って事は」
件の人物がこちらに近づいてきて、その姿が、その顔がはっきりと見える。
今日見た夢の、あの時伊黒が言った言葉。
いつかがる谷が“相模原”でその夢を叶える時に、俺も───
本当は聞こえていた、でも大きな歓声の中自分の都合の良いように聞き違えたのかと思った。
───俺も一緒にその横に立てるようになりたい
そうであったと確信してもいいですか?
終わり+30
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