-
12220. 匿名 2024/05/05(日) 12:46:27
>>12107
⚠️己の趣味に全振りです
Genius そのじゅうきゅう
ラボの面接へと旅立つガルコを駅まで見送りに行く
「やっぱり空港まで見送りに行くよ」
「だーめ。卒論に向けて、もう余裕はないはずだよ。ちゃんと実験してね」
「はーい」
国際空港行きの特急列車の青と白の車体がホームに滑り込んでくる
ガルコがはるか遠くに行ってしまう気がする
「心配しなくてもちゃんと帰ってくるから!」
「そ、そうだよね。来週には帰ってきてくれるもんね。またこのホームで待ってる」
ぎゅっ
「面接頑張ってきて」
「ありがとう。むいくんの思いが原動力になる」
ガルコを乗せた列車が走り出す
研究室に戻って、実験を始める
気分がふわふわしている
いつもより慎重に試薬をはかり、反応容器をセットする
ふと時計を見ると、ガルコを乗せた飛行機の離陸時間
ガルコの夢を応援しなくてどうする
窓から見える東の空に向かって、ガルコの無事を祈った
1週間後、駅のホームで特急列車の到着を待つ
青と白の車体からガルコが降りてくる
「おかえり」
「ただいま。ラボに入れることになったよ」
「おめでとう!さすがガルコだね」
「ありがとう。むいくんがぎゅってしてくれたから面接頑張れたよ」
「卒論に向けて頑張れるように、今度はガルコがぎゅってしてくれる?」
スーツケースを傍に置いてガルコがふわっと近づく
「ここ駅なんだけど…とんだ甘えん坊さんだわ」ぎゅっ
+22
-4
-
12515. 匿名 2024/05/05(日) 22:32:23
>>12220
⚠️己の趣味に全振りです
Genius そのにじゅう
やや🐚?
ガルコのぎゅっのおかげか卒論に向けて実験は順調に進んでいる
でもガルコと一緒の研究室にいられるのもあとわずかかと思うと寂しい気持ちが溢れ出してくる
だからだろうか、ガルコのアパートでガルコにあたってしまった
「なんでガルコはアメリカに行くんだよ!どうしても行くの?うちのラボだってレベル高いよね?」
「──行くのは決まったことなのに。今そんなこと言わないで───本当はむいくんと離れたくない。言うと決心が揺らいじゃうから、面接も日程が決まるまで言わなかったのに」
ガルコが泣きだしてしまう
「ごめんガルコ」
「むいくんのばか」
泣きながら小声で紡がれた一言が胸に刺さる
馬鹿だよ、大馬鹿者なんだよ
理性がはたらかない
ガルコの夢や思いを無視して、一緒にいたいという自分の思いを押し付けた
ガルコの泣き声を聞きたくなくて、くちびるを重ねた
またしても自分の思いを押し付けてしまう
「ガルコが大好きだから。遠くに行ってしまうのがいやだよ」
「海外に行くのは夢だったけど。けど、今はむいくんがいるから。でも、夢は諦めたくない」
ガルコの弱々しい声に思わずガルコを抱きしめる
「嫌なことを言ってるってわかってる。頭では素直に送り出すのが一番だってわかってる。でも、でも、離れたくないんだ」
「惑わせないで」
「惑わせたい。もっと一緒にいたい。ガルコが大好きだから」
ガルコを抱きしめる腕に力が入る
ガルコの思いを考慮する余裕なんかなく、ただただ自分の思いをガルコにぶつけてしまった
ガルコに2人きりで会うたびに理性がはたらかず、わがままを言いそうになる
2人きりで会わないようにするため、バイトのシフトを増やした
+20
-9
削除すべき不適切なコメントとして通報しますか?
いいえ
通報する