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1201. 匿名 2024/04/13(土) 22:10:38
>>630趣味に全振り⚠️🐚⚠️解釈違い🌫
ご奉仕させて!①
「わぁ! すっごく良く似合ってるよむいくん!」
目を輝かせて言う私とは対象的に、むいくんは己の姿に憮然とした様子だった。
「こんなの生き恥もいいとこなんだけど」
鏡越しにじろりと睨まれ、少したじろぐ。
でもだめだめ。
そんな可愛いメイドさんの格好で凄まれたって、こわくないんだから──!
時は新歓活動真っ盛り。うちの大学も例に漏れず、各サークルが新入生争奪戦で鎬を削っている。
そんな中、将棋同好会のむいくんがなぜ冒頭のように生き恥を晒す羽目になっているかというと……。
同好会からサークルに昇格するためにはまず人数が必要ということで、むいくんの先輩たちが客寄せパンダだとして彼に白羽の矢を立てたからだった。
イケメンのメイド姿はさぞ目を惹くであろうという短絡的な計画だった。
当然むいくんは断る。
しかし、そこを彼女の君が何とかしてくれと私が彼の先輩に泣きつかれてしまい、説得を試みることになったのだった──。
「どうして同好会とは無関係の君がそんなに躍起になってるのさ」
「そ、それは、むいくんの先輩にお願いされたからで……」
「君にも何か下心があるんじゃないの」
ギクッ!
ままままさか、私もむいくんのメイド姿が見たいだけだなんてとても言えない。
言えないけど、バレてはいそう……。
「なに、僕にご奉仕でもされたいの?」
「えっ、それはされたい……いやいや、そういうわけでは」
いけない、つい本音がまろび出てしまう。
そこで少し考えた様子を見せたむいくんは意外な言葉を口にする。
「──いいよ。着てみる」
「いいの!?」
「承諾したわけじゃない。試着だけだ」
てっきりけんもほろろにされるかと思いきや、なぜか意外にもこうしてすんなり最初の関門は突破できたのであった。
とはいえ不本意に変わりなかったようで、着替えた後もむいくんは相変わらず仏頂面のままだった。
でもそんな顔してても可愛い……!
「そのメイド服、クラシカルで装飾が少ないしスカート丈もロングだから着やすいでしょ?」
決して嘘ではない。
しかしこのタイプは黒髪ロングヘアの彼には却って似合いすぎていて、ミニスカver.よりも妖しい魅力炸裂となっていた。
「ねぇむいくん。せっかくだからお化粧もして──」
……めちゃくちゃ睨まれてしまった。
「せめてリップだけでも……」
私もめげずに食い下がってみる。
むいくんはお肌が綺麗だからリップだけでも映えると思うんだ。
「だったら君のを分けてくれればいいよ」
「え、私の?」
聞き返している間にむいくんは私の顎を掴むと、いきなりキスをしてきた──!
(つづく)+32
-6
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1207. 匿名 2024/04/13(土) 22:13:54
>>1201
⚠️🐚⚠️趣味に全振り⚠️解釈違い🌫
ご奉仕させて!②
ちょっと……何をどうすればこのシチュエーションでキスしようと思えるわけ!?
でも、むいくんの顔を見てようやく思惑が分かった。
今のキスで私の塗っていたリキッドルージュが彼の唇にわずかに移って彩りを添えていたからだ。
ブラシで塗ったわけではないから雑な色付けではあったけど、それが逆に何だか見てはいけない物を見てしまったように感じられてドキッとする。
「ここ、はみ出してる……」
私は手を伸ばすと、むいくんの唇の端を指で拭った。
すると、ぺろっと舌を出したむいくんに指を舐められてしまった。
「ひゃあ」
思わず引っ込めようとした手首を掴まれたかと思うと、今度は手の甲にキスをする。
「……!!」
怒涛の攻めに思わず怯む。
「ねぇお嬢様。君は、僕にどんなご奉仕をされたいの? 言ってごらんよ、その可愛いお口でさ。──ほら」
そう言う表情がまた何とも煽情的で、私はクラクラしながらも直感する。
こ、このメイドは危険だ……。
しかもむいくん、何だか変なスイッチ入っちゃってない!?
「お……お口はさっき、塞がれてしまいました……」
私は回らない頭でそれだけ言うのがやっとだった。
すると彼がスン……と澄ました顔になる。
「なに、口応えするの? さすがお嬢様は生意気だね。それとも今のじゃ足りなかった? もっと激しいのをご所望でしたら、仰せのままにいたしますけど」
「えぇっ!? 所望してないしてない!」
私の言葉にも聞く耳を持たず、慇懃無礼な妖しいメイドはじりじりと私を追い詰め始める。
私が後ずさった拍子に室内のソファに座り込んでしまったところ、上から覆い被さってくるではないか。
いや、だからこの状況でソノ気になれるってどうしてなの。
するとむいくんは、姿見として置いてあった横の鏡を顎でしゃくりながら言う。
「ほら、鏡見てみなよ。僕の顔が見えないと君と知らない女の子がエッチなことしてるみたいでドキドキしない? お嬢様とメイドの禁断の関係?みたいなさ」
横目で鏡を見るとなるほど、私が髪の長いメイドさんに組み敷かれているようにも見える。
こういうのが刺さる性癖の人も世の中にはいるであろう。
それにしても、だ。
「む、むいくん……やけにノリノリじゃない? あんなに嫌がってたのに……」
「嫌だよ? 嫌に決まってるでしょ。けどさ、こういうプレイなんだと思ったらそれはそれでアリな気がしてね。学内で堂々とこんなことできる機会なんてないし」
「プレイ!?」
「コスチューム・プレイってそういうコトでしょ。まさか自分が着る側になるとは思わなかったけど」
それに──と続ける。
「君をどう攻めようかなとか、どんな反応するかなとか考えてたら楽しくてさ。だいたい予想通りの反応してくれるし。ほんと素直で可愛いよね」
そう言ってクックッと笑う。
どういう風の吹き回しかと思ったら、そういう愉しみ方をしていただなんて──。
あぁ、眩暈がしそう……というかもうしてる。
「たまにはこういう倒錯的なのも新鮮じゃない? まぁ別に君とはマンネリ気味なわけではないけどさ」
むいくんは私から身を離すと、ソファにドカッと腰を掛けて徐に脚を組んだ。
あぁ……こんな不遜なメイドは見たことがない。
メイドというより女王様だ。
(つづく)+28
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1208. 匿名 2024/04/13(土) 22:15:10
>>1201
めっちゃ自萌ポイントをつくお話、にまにましながら読んでますありがとう♡続きも楽しみだなぁ✨
+19
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13551. 匿名 2024/05/07(火) 09:01:36
>>13462
🌫まとめの場をありがとうございます。
ここにあるのは全て、むいくん推しの私の解釈によるむいくんのお話です。
【長文・SS】
>>724 帰宅困難シンデレラ
>>1201ご奉仕させて!(全3話)⚠️🐚
>>2167推しの第二ボタンを奪え
>>2315最初の夜、最後の恋を君と
(全12話)⚠️🐚
>>3978キスまで何cm?
>>4302捕食(全3話)⚠️🐚
>>6102僕しか知らない君の香り⚠️🐚
>>7575後朝⚠️🐚
>>8175Complete(全2話)⚠️⚠️⚠️⚠️🐚
>>8236借り物競走
>>9061いちごショート🍓
>>10333祈り
【ガヤ、一言、お題回答等】※一部抜粋
>>690 便利屋🪓
>>1900ミャクミャク
>>1958推しの車
>>4018彼トピ写真館
>>4963彼トピあるある
>>7992歯科検診
>>8282北島三郎🎲
>>8293推しの部活
>>9281小室系🍉
>>12134 >>12177子供の日
>>13401Janne Da Arc
【bokete回答】
>>3289 >>3407 >>3468 >>12298
Part15のまとめは12727です。
前回の「次トピで書いてみたいお話」というお題に「推しにメイド服を着せる話を書いてみたい」という回答をしていたので、それは有言実行できて良かったです🤭
今回はまとめをしない前提で参加していたので、そんな己の性癖に全振りしたような暴走妄想をメインに投下していました。
しかし、ここに来る度にトピ画のむいくんが「せっかくトピ主になったのに君は何の爪痕も残さないの?」と訴えかけてくるので、思い直して記録というか記念としてまとめることにしたという経緯があります。お話で爪痕は残すのは難しいので、せめてまとめだけでも……ということで。
むいくん二度目なのにごめんよー🥺💦と思いながらも、トピに来れば推しが出迎えてくれて、それが自らの手によるものだということはとても幸せな体験でした。
時間を割いて読んでいただいた全ての方に感謝します。評価・コメントありがとうございました。\( *´ω`* )/ウレシカッタヨ♪
ではでは、フィナーレと柱稽古編に向けてまだまだ盛り上げて行きましょう♪🤗💕+71
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