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11817. 匿名 2024/05/04(土) 17:50:03
⚠️🍉
青と春①
「あれ?混んでるねぇ」
「まぁゴールデンウィークだからなー」
そっか、すっかり忘れていたけどいまGW真っ只中なんだ。
いつもなら空いているはずの下り電車は、観光地へ向かうであろう大きなスーツケースを抱えた人たちでごった返している。制服姿の学生といえば、部活の遠征帰りの私たちくらいだ。
空いてる席を一人分見つけて、「ガル田、座れよ」と不死川が声をかけてくれる。
お言葉に甘えて、腰を下ろす。代わりに、「それ持つね」と不死川の紫リュックを膝の上に乗せてあげる。
……いつも思うけど、優しいよなぁ、不死川って。行きの上り電車でも、おばあちゃんに席を譲っていたし。
吊革より高い不死川の顔をそろーっと見上げる。ぱちっと視線がぶつかって慌てて目を逸らした。
「ん?なんだよw」
「べ、べーつに!……不死川はさ、GWどこかに行く予定あったりする?」
「特段ねえな〜。まぁ強いて言うなら、下のきょうだいと草野球くれぇかな?」
「そか、私も無いの。友達みんな彼氏とデートだし。いいなぁ」
「ふうん」
同級生の不死川とはとても気が合う。こんなこと、自分しか思ってないかもしれないけど。
どこでもいいから二人でお出かけできたらきっと楽しいだろうな…なんて思いながら、車窓から田園風景が通り過ぎていくのをぽーっと眺めていた。
「ガル田!!」
「なぁに?」
「ちょい降りてみようぜ!」
「えぇっ!まだキメツ駅じゃないよ?」
「いーから!行くぞっドア閉まっちまう!」
「あ待って、不死川ぁ…!」
徐ろにリュックを背負ったかと思えば、私の手首を引き、プラットフォームへと駆け出していた。
*🐝*🐝*
「ちょっとぉ!こんな上り坂だなんて聞いてないぃぃ…!!」
連れられるまま東口を出て道なりに進むと、突如現れた石の階段と木の立札。なんと【頂上まで30分】と書かれていた。
ヒィヒィ悲鳴を上げて登る私を横目に、不死川は嬉しそうに
「ここさ、ガキの頃遠足で来たんだ!懐かしいなー!」
と一段抜かしをしながら軽快なステップでずんずん登っていく。まったく、足が長い人はこれだから…!
「はは8割、膝にキテるぅぅ…!!」
「なんだよガル田、もうスタミナ切れかw」
「引っ張って不死川!」
んっと手を差し出すと下に降りてきてくれ、「へいへいw」と笑って不死川が手を取ってくれた。
━━あれ?手を繋ぐってこんなに命懸けだったっけ?もっとこう…ロマンチックにさぁ…!なんか介護されてる感じ…!と文句のひとつも言いたくなるが、ぐっと我慢。不死川の手、すごい大っきいんだなぁ。
時には、後ろから背中を押してもらったり、グリコでじゃんけんしながら石段を上がってみたり。ふざけ合いながら山頂を目指す。
すこし続く予定ᨒ𖡼.𖤣𖥧+28
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11821. 匿名 2024/05/04(土) 17:56:49
>>11817
アオハルの香りがするぅ😚+19
-2
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11826. 匿名 2024/05/04(土) 18:05:00
>>11817
気になるお話始まった🍉🐝+19
-5
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12098. 匿名 2024/05/05(日) 07:34:42
>>11817つづき
⚠️🍉
青と春②
山頂に差し掛かると、家族連れがキャッキャとはしゃぐ声が聞こえてきた。
開けた緑地には、木製の大型遊具が佇み、木漏れ日が楽しそうに踊っている。
なにより、目を惹かれたのは──
「ローラー滑り台だぁ!見て見て不死川!」
「うわっすげえ!こんなん出来たんだなー」
「やりたい!一緒に滑ろ!」
「めっちゃ目ぇキラキラさせてんなwつーか、俺はいいけどよ、お前そのカッコで滑れんのか……?」
そう、制服の私はもちろんスカートだ。おまけにウエストでたくし上げているときた。
「だめ、かなぁ……」
肩を落としていたら、徐ろに不死川がブレザーを脱ぎ始めた。
露になったワイシャツ姿は、汗が滲んで肌に張り付き、中のインナーがくっきり浮かび上がっていて。見た目はスラッとしてるのに意外と筋肉質で……一瞬心臓がトクンと跳ねる。
「ほれ!これ腹に掛けとけば滑れるだろ。ちょい汗くせーかもしんねえけど」
「…いいの?汚れちゃわない?」
「気にすんな。もうすぐ衣替えだしよ。それにあっちいし!」
照れ臭そうにおどけて舌を出しながら、パタパタ手で仰ぐ不死川の、もう一方の手にあるブレザーを素直に受け取る。あぁそうこの感じ、不死川のいい香りがする。好きなんだよな、この香り。
「ありがと不死川。」
「おう!」
眉を下げてニヒヒと笑う顔が、眩しい。
*🐝*🐝*
「……いくよ?せーのっ!」
\\きゃぁ━━━━!!!!//
スタート地点に座り、手で漕ぎながら勢いよく滑り出す。
私が前で、不死川は後。
最初こそなだらかなコースだけど、次第に傾斜がついて、ぐんぐんスピードが上がってゆく。
晴れ渡った空の下、さわやかな風を切って走る。ここまで苦労して到達した疲れがぜんぶ吹っ飛んじゃうくらい、気持ちがいい。
「うをッ!ガル田おっせーよ!」
「わぁ〜ごめんごめんw」
少し離れてスタートしたはずなのに、気付くと真後ろに不死川が来ていた。
図らずも、足が長い不死川に後ろから包み込まれるような格好になり、おしりに敷いていたはずのマットもぴったりくっついているではないか。
━━なんか、なんか…!これって俗に言う“バックハグ”っぽくて、変に意識してしまう自分がいた。
(一旦切りますᨒ𖡼.𖤣𖥧)+28
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14567. 匿名 2024/05/09(木) 01:19:58
>>13462Part16まとめ🐝
この度も貴重なまとめの機会をありがとうございます
前回15では多忙によりまとめていませんが、歌お題や🍊//などいくつかSSを書いたり、しれっとおかえりしたり、ちょこっとだけ参加させていただきました
>>1269「それいけ❣️ナースマン玄弥くん🏥」のコメ主でもあります。3902様、4036様、その節は心のこもった素敵なイラストをありがとうございました。大切にいたします(❦ᴗ͈ˬᴗ͈)”
彼氏は不死川玄弥くんです🔫
【他嫁さまへリスペクトをこめて】
>>1964🩷ミャクミャク
>>6251🐗山の王伊之助と狩りガールがわちゃわちゃするお話(2話)
>>9928🎴最推し以外の好きなところ
>>8131📿ヒゲダン
>>12928📿他作品
>>12910🍃他作品
>>9640🍃朝チュン鳥さん目線🐥⸒⸒{ぴぴ
以下、すべて玄弥との妄想です💜
【お題回答】
>>928ギャル語
>>1779そういうことにしてください
>>1970ミャクミャク
>>2430言われたい台詞
>>3051チキンタツタ🍔
>>5661甘えんぼ
>>6395マイナス思考ガル子
>>6967◯◯しないと出られない部屋
>>7375セカオワ
>>11239オーディオコメンタリー
>>11722田植え
>>1663 📷写真館①
>>13325📷写真館②
>>2823推しの第二ボタンを奪え
➷ここから書き始めたお話
>>11817青と春(4話)🎧
>>7607歌をテーマにした妄想🎼
※Part8掲載「がるこちゃんの執事🔫」番外編(2話)❥❥❥>>10421デート編(2話)🐏🥞
【単 発】※ぬるい🐚あり
>>4895🦁玄弥と🐷ちゃんガル子
>>9036やきもち焼きΩの後輩玄弥くん(2話)
毎度のことながら、拙い妄想文にプラスやコメントありがとうございました。玄弥の魅力が少しでも伝われば嬉しいです。
ここから私事です...(´꒳`💦)
色々あって、まとめるのは今回で最後にします。と言っても、まだ形にしたいお話がいくつかありますので卒業は当分しませんが、次回からもっと気楽に「好き!」をいーっぱい詰め込んだ妄想をしたいなぁと思ってます//(気配を察したら、あ〜アイツまたネジ外してんな〜wと生暖かい目で見守ってやってください🌟)
こうしてお話する機会は減ってしまうかもしれませんが、いただいたコメントは全て嬉しく拝見していますし、今後もそれは変わりません。もちろん、全ガル子さんたちの恋バナを聞いて、彼カッコイイね♡と話しかけにいく気満々ですので、覚悟しといてくださいねっ💪
そして最後に…『推しは推せる時に推せ』ということで、推し概念コーデで鬼滅の奏に行って参ります♩柱稽古編も楽しみ♡
いつも仲良くしてくださって本当ありがとうございます。またお目にかかれる日まで身体に気を付けてお過ごしください( ˙꒳˙ᐢ )𝐆𝐨𝐨𝐝 𝐁𝐲𝐞🐾
▼直近まとめ〔Part14/18163〕+42
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