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1171. 匿名 2024/04/13(土) 21:38:09
>>1166
お花見 2/2
「何やってんだよ」
聞き慣れた声に視線を向けると愈史郎がいた。
「……散歩」
「嘘つけ」
「探しにきてくれたの?」
「いや。自販機探しにきてただけ。見つからなくて疲れたから俺も休憩」
並んで座りながら、この週末で桜も終わりかな、なんて考えていたら愈史郎が唐突に口を開いた。
「お前、もう運命の人とか諦めたら?」
反射的に「やだ。諦めない」と言い返してしまった。
運命の人にはとっくに出会ってる。気づいてもらえてないけど…
「愈史郎はそのうち彼女作るの?」
「お前に心配されることじゃない」
愈史郎は憮然として言った。
「手のかかる誰かさんに彼氏ができたら考える」
ふっと抜けるように添えられた言葉の意味を捉えられずに、愈史郎の顔を見るとぱちっと目が合った。
まじまじと顔を見ることなんて滅多にない。
頬に熱が少しずつ上がってくる。
先に目を逸らしたのは愈史郎の方だった。
言いようのない気まずさに鼓動が早くなる。
「あ、愈史郎、私のお酒をウーロン茶に変えたでしょ」
慌てて話題を変えた私と対照的に、愈史郎はいつもの淡々とした口ぶりで答えた。
「酔っ払って見つけた『運命の人』なんてろくなやつじゃないからな」
馬鹿にしてたくせに…
明らかに男物のパーカーを着ている女に声をかける強者なんていると本気で思ってるのかな。
「戻ったらウーロンハイ作り直そ」
「さっきも言っただろ。酔ったら誰が…」
「愈史郎でしょ?」
眉間に皺を寄せた愈史郎は桜を見上げてぽつりと言った。
「酔っ払ったお前に引かないのは俺ぐらいだからな」
二人でみんなのところに戻る途中、思い出したように立ち寄った自販機は、お花見をしていた場所の目と鼻の先だった。
おしまい+31
-6
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1275. 匿名 2024/04/13(土) 23:13:12
>>1171
憎まれ口を叩きながらも、しっかりとガル子の事を見ていてさりげなく守ってくれる愈史郎がとっても彼らしい!
こういう関係好き♡+17
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1315. 匿名 2024/04/14(日) 00:44:40
>>1171
身近にいるのに恋になるの?ならないの?って所がもどかしくてキュンです💘+19
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1387. 匿名 2024/04/14(日) 10:24:10
>>1171
🐢
愈史郎とガル子ちゃんのむずキュンな関係好き
くっついて欲しいけどしばらくこの関係の二人を見守っていたいなあ+22
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