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10565. 匿名 2024/05/02(木) 08:19:20
>>10506
⚠己の趣味に全振り
⚠諸々解釈違い多々有り
⚠何でも許せる方向け
「おなじ星」🌫第4話
それから毎朝、任務が終わるとがる羽の家に朝ご飯を食べに通うようになった
温かい食事…
がる羽と笑い合いながら過ごす時間…
「おかえりなさい」と自分を待っていてくれる人がいることが
何よりも無一郎の心を温めた
そのうちにただ飯をもらい続けるには偲びないと、無一郎は畑仕事を手伝うようになった
任務の合間に山で木の枝を拾っては焚き木の足しにと渡したりもすると
「焚き木拾いは一人では大変なのよ〜
助かるわ!」
がる羽はとても喜んでくれた
いつしか二人は任務以外の時間を共に過ごすようになっていった
互いに一人での暮らしは寂しさもあったため
引き合うものがあったのだろう
特にがる羽は明るくてよく喋りコロコロとよく笑った
いつしかがる羽は無一郎にとってとても心地好い存在になっていった
夜の中に一人でいてももう孤独感に襲われることもなくなっていった
任務では夜は一睡もしないので
どうしても昼間に仮眠を取らなければならないが
がる羽は奥の部屋の扉を閉めて布団を使って寝るよう配慮してくれた
「ごめんなさいね、私のお布団しかないけど…
良かったら湯浴みもして汗を流して?
昼間のうちに隊服も洗っておくから」
その言葉に素直に甘えさせてもらい
汚れた隊服を脱ぎ、熱い湯で身体を流すと任務の疲れも一緒に流れて、身も心も綺麗に洗われた
そうして布団に入るとふんわりと優しく甘いがる羽の匂いがする…
それがまたほっと安心して無一郎は心地好い眠りに落ちていった──
つづく
+32
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10568. 匿名 2024/05/02(木) 08:52:24
>>10565
読んでます♡このお話のあったかい雰囲気が好きだなぁ✨
+20
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10572. 匿名 2024/05/02(木) 09:39:33
>>10565
⚠己の趣味に全振り
⚠諸々解釈違い多々有り
⚠何でも許せる方向け
「おなじ星」🌫第5話
「え?しばらく会えない?」
「うん…この刀、もうボロボロだから
打ち直してもらわないといけないんだけど
担当してた刀鍛冶が亡くなって新しい人に頼むことになるから
今回は俺が直接行かないといけなくて」
「…そう」
がる羽は少し寂しそうな顔をしたが
「じゃあ、待ってるから
気を付けて行って来てね!」
そう笑顔で送り出してくれた
そうして無一郎は刀鍛冶の里へと向かって行った
夜が明けてもしんとした空気にがる羽は慣れなかった
「ただいま」と玄関から声がすることはない
それほどにもう無一郎がここに帰るのは当たり前の日常になっていたのだと
今更ながらに気付く
何だか食欲もなく起きる気にもなれない
朝ご飯も作ろうという気力も出ない
ほろり…涙が自然に溢れてきた
この布団にはいつの間にか無一郎の匂いも染み付いていた
胸がきゅうっと締め付けられる
がる羽は布団を頭までかぶるとその匂いを吸い込んでしくしくと泣いた
つづく
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