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10372. 匿名 2024/05/01(水) 22:10:59
>>9931
⚠️解釈違い⚠️高専ロボコン
⚠️色々許せる方のみ読んでください
⚠️キメツ高専のガル子と伊黒さん
⚠️自分を追い込むために見切り発車! その2
「そこソフトで逃げてもらって…」
高専ロボコンまで3ヵ月を切ったぐらいのある日。
「…確かにな、モータの正逆を反対に繋いだものをやり直すには電線から切り直す必要はあるだろう。だがしかしその部分のみ命令の流れが逆転してしまうのは後々のミスにも繋がる部分で…」
「うっわかった!伊黒!ちゃんと張り直すから!」
「そもそも最初から分かっているのなら…」
ああ、また伊黒くんのネチネチが始まった、ガル子やロボコンチームのメンバーはいつもの事と流しながらもこちらに飛び火しないように静かに自分の仕事を進める。
「ところでがる谷」
「ぴゃっ?!」
飛び火しないようにと思っていたのに名前を呼ばれて変な声を出してしまう。
「なんだそれは、返事なのか?まあいい、それよりこの機構の事なのだが」
「へぁぁ?あ?ど、どこ?」
焦りながら返事をしながら設計図の伊黒の指をさす部分を見る。
「やはりセンサーを付けるのは無理か?」
その部分とはアームが伸び切ったことを検知するセンサーである。
「金額がね…オーバーしちゃう。安いやつだと重すぎて最悪マシンが転倒しそうなの」
ロボコンに参加するマシンには大きさや重さ以外に全体にかけられる金額が決まっている、そうでなければお金をかければよいマシンが作れる、という大会になってしまいかねないからである。
その為にその条件の範囲内で創意工夫をし、より良く、人とは違う発想のマシンが毎年つくられていくのである。
「何度でもテストして精度を上げるしかないよね」
「物理のインターロックが取れないのは危険だが、そうするしかないか…」
落とせるものは落とし使う部分を取捨選択してきた結果なのだ、それは伊黒もわかっている。
『制御の魔術師』伊黒はこの高専ではそういわれる有名人であった、以前のプログラムコンテストで最終学年でもなかった伊黒が全国トップをたたき出していたからだ。
伊黒ほどの経緯はなくともロボコンチームには学内の錚々たるメンバーが集まっていた。
「滑らかな動きにしたいよな」
「あ、わかる、わかる!歴代のロボコンで優勝したチームのマシンって動きが綺麗だよな」
「動きが速いのはいいけどガシャガシャで途中で分解するんじゃ?ってマシンもいたけどな」
「アイデア倒れ賞w」
「いや、それは目指したくない💦」
色々な意見を出し合ってこのマシンになったのだ、それならばその形で最善を目指さねばなるまい。
みんなより良いマシンを作りたかった、そうして作り上げたマシンであったのに───
つづく
コメントありがとうございます!びっくりしました。
何とか今トビ内で終わるようにがんばります。+25
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10400. 匿名 2024/05/01(水) 22:32:30
>>10372
楽しみにしてます!
未知の世界に足を踏み入れてワクワクしています+15
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10434. 匿名 2024/05/01(水) 22:57:18
>>10372
理系男子のマニアックな会話というのが個人的なツボなので読ませてくれてありがとうの呼吸😊+22
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10451. 匿名 2024/05/01(水) 23:07:32
>>10372
コメントしながら追う贅沢を味わってます。伊黒さんのセリフが目に浮かんでくるようでときめく〜✨ 制御の魔術師って、本当に伊黒さんの称号みたいな説得力ある!!+22
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10886. 匿名 2024/05/02(木) 21:35:09
>>10372
⚠️解釈違い⚠️高専ロボコン
⚠️色々許せる方のみ読んでください
⚠️キメツ高専のガル子と伊黒さん
⚠️自分を追い込むために見切り発車! その3
リトライ=スタート位置に戻ったマシンにあれこれアプローチするも原因はつかめないらしくただ時間だけが過ぎ去っていく。
「〇〇高専はまた一つ石をゴールに運びましたね」
相手チームの状況が否応なしに場内アナウンスの声で知らされる。
そして。
場内に試合終了の合図が鳴り響いた。
フロアにいた3人がマシンを台車に乗せ戻ってくるのを先に控室に戻っていたガル子達が迎える。
結局キメツ高専のマシンはスタート位置から動くことなくこの地区大会のトーナメント戦を敗退してしまった。
「すまない…俺がちゃんとチェックしておけばよかったんだ」
沈黙の中チームリーダーのモブ木が声をだす。
ロボコンのマシンは他県で行われる地区大会のために一度バラして搬入し、会場で再組み立てを行う。
その再組み立てでどこか間違ったのか──
「でもチェックは何度も行ったし、テスト動作も大丈夫だったのに…」
ガル子がそう口にする、他のメンバーもその言葉に頷いている。
途中まではよかった、なぜ動かなくなった?その疑問がどうしても頭を支配する。
学生とはいえ技術者、試合が終わればすべて終わりとはいかないのだ。
台車から降ろされたマシンを再起動することを誰も止めなかった。
「やっぱり足回りは問題なく動くな」
操作担当だったワキ山がマシンをゆっくり操作しながら言う。
「問題はこの後か…」
「アームが伸び切って…次の動作に…」
「えっ?!」
メンバー全員がそう言っていた、なぜなら本番では動かなかったマシンが一瞬ではあるがアームを伸ばした次の“石”を掴む動作に移行したのだ。
「今度はここで止まった」
「これって接触不良か?」
「接触不良というか電線が内部で切れてないか?」
「…それって…私の容量計算ミスってこと…」
ガル子が青ざめながらその言葉を口にしていた。
つづく
しゃべってないだけで伊黒さんはちゃんといます💦
コメントありがとうございます、こんな細切れなもので申し訳ないです。+29
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