-
8817. 匿名 2023/10/19(木) 22:22:26
>>8704
高嶺の彼岸花
第六話
それから俺達は学校でも話すようになった 毎日が薔薇色の日々でとても楽しかったし俺みたいな男でもこんなにリア充な日々を過ごせるなんて…バイクの魔法ってやつかな?ガル山さん…いや2人っきりの時はガル子ちゃんって呼んでみようかな?俺のバイクの後ろに乗せてどこか素敵なカフェとか出掛けたいな…あっヘルメット買わなきゃ!それと何が必要かな〜うわ〜めっちゃ楽しみ‼︎バイト頑張って稼ぐぞ〜‼︎
しばらくバイクに乗らずにバイト三昧だったので今日は久しぶりの休みだ またガル子に会えるかもと思い道の駅までツーリングに行く事にした 秋の日差しは穏やかでレーシングスーツを着てバイクに乗っていると汗をかく時もある 身体にあたる風は少しずつ冷たくなってきてそろそろ冬の気配かな?
信号待ちの間にはガル子とのデートプランを考える癖がついた クリスマスには有名な巨大ツリーのイルミネーションを見に連れて行ってあげたいし、やっぱり寒くなるから防寒素材のグローブもお揃いで用意して…ちょっと遠い場所なら泊まり…いや…流石に高校生同士ではダメだろうし…卒業式が終わったら大丈夫⁉︎なんて考えながらヘルメットの中でニヤニヤしてしまう
道の駅に無事に着いたが少し暑かったのでこの季節限定のアイスを食べていると『あっ謝花くん♡』と声がするので振り返るとガル子が立っていた 今日はニット素材のワンピースで一段と可愛かった「ガル山さん…あの…も…もし良ければ俺と一緒にアイスを…‼︎」そう言いかけて俺は絶句した。
+25
-10
-
8833. 匿名 2023/10/19(木) 22:46:41
>>8817
高嶺の彼岸花
第七話(最終話)
ガル子の横には焼けた肌が良く似合うマッチョなイケメンが立っていたのだ ガル子誰そいつ? 『同じクラスの謝花くんだよ♡』 ふ〜ん じゃそろそろガル子が行きたがってたレストラン行こうぜ 『うん♡楽しみ♡♡じゃあね〜』そう言って2人は腕を組みながら駐車場まで歩いて行き真っ赤な高級スポーツカーの助手席にガル子が乗って道の駅を出て行った 1人残された俺は手に持っていたアイスが溶けているのも気付かずにその場に立ち尽くしていた
俺に向けたあの笑顔はなんだったんだろう…そんな思いでバイクを停めた場所に戻ると横の植え込みに彼岸花が咲いている 確か花言葉は悲しい思い出だったな…ふと横の看板を見ると
[彼岸花には毒があります‼︎ご注意下さい‼︎]
の文字が書いてあった
そうか…彼女は触れてはいけない高嶺の彼岸花なんだな
美しい花には毒がある
backnumber/高嶺の花子さん
+25
-10
削除すべき不適切なコメントとして通報しますか?
いいえ
通報する