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2086. 匿名 2023/10/09(月) 09:13:16
>>2083
⚠️解釈違い🌫
『初心者のカノジョ』2/2
「む、むいくん……?」
「ん? 君のこの体勢、もしかして誘ってるのかなって。違った?」
「えぇっ⁉」
いや、確かに座席は倒したけど……倒したけども!
さらにむいくんは畳み掛ける。
「僕としては、そろそろこっちの方の初心者も返上してほしいところなんだけど」
「!」
こっちって、どっち──⁉
「──なんてね。運転に支障を来しちゃ困るから今はやめとくけど」
なんて言いながらむいくんは助手席に戻ってしまった。
いやいや、今のでも十分支障出ちゃいそうだから!
私は慌てて座席を起こすと居住まいを正した。
チラッとむいくんを盗み見ると、いつもと変わらぬ涼しい顔をして外の風景を見ている。
もう、私一人だけドキドキさせられて悔しいったら。
むいくんの温情(?)で帰りも初心者マークは許してもらったけど、今思うと無事に帰れたのが不思議なくらい私には帰り道での記憶が無かった。
「づがれだ……」
自宅の近くに借りている駐車場に戻った私を一気に疲れが襲う。
「お疲れ様、頑張ったね。帰りは流れに乗ってだいぶスムーズに運転できてたみたいだし。僕が話しかけても気付かないくらい集中してたもんね」
「ははっ……」
むいくん、それは上の空だっただけなのよー……とは言わないでおこう。
「ねぇ、もし良ければの話だけど、冬休みあたりに車で旅行行かない? あぁ、僕が運転するから心配しなくていいよ」
「えっ旅行? 行きたい行きたい!」
突然の提案に心が躍る。
むいくんと旅行だなんて楽しみすぎる!
「長距離になるとさ、いざという時に代わりに運転してくれる人がいるっていうだけで安心だから君が練習する気になってくれて良かったと思ってるんだ」
そうだったんだ……。
私でも少しは頼りにしてもらえるんだったら嬉しいかな。
「もぅ、そんなことならいくらだって練習するのに! 冬までにはペーパー返上できるよう頑張るからね! えーうれしー。どこ行こうね?」
さっきまでの疲れや緊張を忘れはしゃぐ私にむいくんがニコニコしながら言う。
「初心者マーク外せるように頑張ろうね」
「うん! うん……?」
これは一体どっちの意味だろう──。
スパルタむいくんはもしかして「こっち」の方もスパルタなのかな?と、一抹の不安がよぎった私だった。
おわり+35
-7
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2826. 匿名 2023/10/10(火) 00:31:15
>>2086
🐢
もっと続いてほしいくらいギュンギュンしながら読みましたっ!
もうあっちだかこっちだかわからないけどwむいくんならスパルタでもなんでも良いですよね♡+23
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