ガールズちゃんねる
  • 2369. 匿名 2023/10/09(月) 16:02:15 

    >>1352
    お題回答/推しと腕相撲

    休日の昼下がり。
    ソファーに並んで座り、二人してスマホを無言でポチポチ。

    「…暇だね」
    「俺は暇じゃねーけど」
    「あのさ、スマホばかり見てると目が悪くなるよ」
    「お前が人の事言えるか?最近また夜遅くまでスマホいじってんのバレてんだよ」
    「えっ?!」
    「あれだよ、ほら…ピンクのアプリの…」
    そこで思わせぶりに天元が笑った。
    「アーーー!!そうだ、う、腕相撲しようよ!」
    「ハァ?」と彼が顔をしかめ「俺に勝負挑むワケ?お前のほっそい腕で勝てると思ってんの」
    「え、ハンデつけてよ。じゃないと勝てないし。天元は指2本で私と勝負ね!負けたほうが3時のおやつにス◯バのカフェラテとスイーツ買って来るの。どう?」
    「えー、面倒くさ。家でコーヒー淹れれば…」
    「いいじゃん!休みの日くらい」
    「わかったわかった」
    やれやれといった感じで、お互いにテーブルで向き合った。
    「いいか?一回勝負だ」「うん」
    彼の指を握って構え、目を合わせた。「 GO!」と掛け声で、思いっっっ切り、力を込めて応戦する。
    「ほらほらぁ、こんなもんかよ?もっと力入れてみろ」
    彼はかなり余裕の表情だ。
    「ぐぬぬ…」
    「こりゃあ、ス◯バはお前の奢りだな」
    このままでは負けてしまう。私は咄嗟に空いた左手で彼の脇腹をくすぐった。
    「おまっ…反則だろーが!」
    「これもハンデのうち!」ほんの一瞬、彼の指の力が緩んだ隙を狙ったが倒せない。もう限界に近い。
    「こないださ、俺、お前のピンクのアプリ見たんだよな。そしたらさぁ…」
    「ちょっ、それホント?!」
    その瞬間、勝負は決まった───

    「み、見たの?!アレを…」
    「ウソに決まってんだろ?お前を見習って、勝つために手段を選ばない事にしたんだよ。俺の勝ちだな」
    「ずるい!」「どっちが!」

    はぁ…と一息ついて、天元が言った。
    「…買いに行くか、ス◯バ。一緒に」
    「うん。お腹空いたね」

    とりあえずアプリは見られてなくて、良かった。

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  • 2386. 匿名 2023/10/09(月) 16:45:52 

    >>1352
    解釈違い?
    ※付き合っていなくて仲のいいクラスメイト
    ※ガル子と時透くんの手の大きさは同じくらい

    同じクラスの男子たちが何やら腕相撲で盛り上がっていた。
    その様子を友達と席に座り遠目で見ていたらモブ木くんがこっちに来た。
    モブ木「ガル田~ちょっといいか?時透と腕相撲で勝負してみてよ?」
    モブ木くんがニコニコと笑いながら時透くんと私を向かい合わせた。
    ガル子「あー、時透くん?別に私には手加減しなくていいからね?」
    むい「んー、じゃあ遠慮なく本気で行くから」
    机に肘を着けて時透くんと手を合わせると近くにいたモブ岡くんがレフリーとして合図をしてくれた。
    この勝負が始まると他の女子たちも応援に参戦してきた。
    時透くんとの腕相撲は両者一歩も引かずどちらも動かない。
    その間にチャイムが鳴りこの勝負は両者引き分けになった。
    むい「ガル田さん、なかなかやるじゃん?楽しかったよ」
    ガル子「こっちも楽しかったよ。なんか本気になり過ぎてごめんなさい。」
    むい「そんな気にしないでよ?大丈夫だから」
    時透くんがニッと笑顔でピースしてくれた。
    その後に、先生が来て授業に取り組んだ。

    終わり

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  • 16018. 匿名 2023/11/02(木) 00:08:02 

    >>1352『腕相撲』1/6
    ⚠️🐚🔥
    ⚠️大学生⚠️幼馴染⚠️何でも許せる方


     待ちに待った土曜日。昼過ぎにバイトを終えた私はいそいそと帰宅し、軽く身支度を整えたあとで恋人の住むアパートへと向かう。
     足早に改札を抜けると自然と駆け足になる。シャワー後の肌が汗ばむのを気にしながら、色付きはじめた街路樹の下を急いだ。

     まだインターホンを鳴らす前なのにドアが開いて「待っていたよ」と、杏ちゃんがにこやかに出迎えてくれた。

    「そんなに急いで来ることもなかろう」 
     息の上がった私を見て、呆れたように彼が笑う。
    「だって早く杏ちゃんと腕相撲したかったんだもん!」
    「腕相撲?」
    「ね、早く勝負しよう!」
     怪訝そうな顔の彼を急かす。
    「何事かよく分からんが受けて立とう。だが、手加減はしてやらんぞ」
    「分かってる!」
     私と杏ちゃんはテーブルの上で手のひらを握り合った。

    「レディー・ゴー!」
     私が合図して勝負が始まった。精一杯の力を出しても杏ちゃんの腕は微動だにしない。
    「どうした、もっと頑張れ!」
    「これ以上は無理……っ!」
     左手でテーブルの端を掴んで必死にこらえる。それなのに杏ちゃんは余裕の笑みを浮かべ、まるで私を負かすタイミングを見計らっているようだ。
    「ハハハ、ここまでだな!」
     私の右手の甲は、あっけなくテーブルへ押し付けられてしまった。

    「あーもう! やっぱり杏ちゃんには勝てないや! 実は今日ね、バイト先で先輩と腕相撲したら私が勝ったの! 男の人に勝てたんだよ? すごいでしょ!」
    「……ほう、君もなかなかやるじゃないか。しかし、どのような経緯でその相手と腕相撲をやることになったんだ」
     そう訊ねる彼の表情が一瞬曇ったように見えた。
    「えっとね、休憩が一緒になった先輩と雑談してたら、バイトでお皿とか運んでると腕の筋肉が鍛えられるねって話になったの。ちょっと力比べしてみようかって先輩が言って、それで……」
     悪いことをしたわけじゃないのに、なぜかしどろもどろになってしまう。

    「なるほど。楽しそうで何よりじゃないか」
     杏ちゃんは素っ気なく立ち上がると、キッチンでお湯を沸かし始めた。どこか不機嫌そうな後ろ姿。
     単なる先輩とはいえ、男の人と腕相撲なんて良く思われないな、と心の中で反省したけれど、この程度のことで彼が動じるはずがないと思い直した。


     つづく

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