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4725. 匿名 2023/01/12(木) 15:24:55
実弥と育手①
⚠️解釈違い、設定捏造、ガル子癖強、見切り発車
・実弥目線
「あれまぁ、これはまた凄いのが来たね」
俺を見るなり女はそう言った。
まぁ色々あって、鬼を独りで殺していた時にたまたま出会った奴に連れてこられたのがこの女の家だった。
人を小馬鹿にしたような笑みでこちらに一瞥をくれた女は「風呂に入ってきな」と言い、風呂場の方を指さした。
風呂から出ると、清潔な服が準備されており、俺が着ていた汚れて悲惨なことになっていた服は、どこかへ持ち去られていた。
久しぶりに体を綺麗にできた俺はさっぱりとした気分で与えられた服に袖を通すと、女と俺をここに連れてきた奴の元へと戻った。
「随分さっぱりしたなぁ!じゃあ俺は行くから、お前はこの人の言いつけをきちんと守るんだぞ。また時間が出来たら様子見に来るからな」と言い置いて、粂野匡近は出て行った。
残されたのは俺と女の二人だけ。紙煙草の火を灰皿に押し付けると女は言った。
「事情はあいつから聞いたよ。まぁ、とりあえず頑張りな」
まるで明日買い物にでも行こうかというような長閑な口調とは裏腹に、その日から始まった修業はとてつもなく厳しいものだった。
続く+27
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4958. 匿名 2023/01/12(木) 21:30:05
>>4725
実弥と育手②
⚠️解釈違い、設定捏造、ガル子癖強、見切り発車、途中で亡くなってしまうキャラあり⚠️
・実弥目線
最初の頃はとにかく身体を強くすることだった。ただひたすら女の家の裏山を走り続けた。晴れの日はまだよかったが、雨が降ると具合が悪い。足元が一気に悪くなり、思うように前に進めなくなる。足を滑らせて崖から転げ落ち、傷だらけの泥だらけで帰ってきた俺を見ながら女は笑う。
「みっともない。山ひとつ満足に下りられないのか。そんなんじゃ鬼殺隊なんてまだまだ無理だな」
糞が…!と雨に濡れてすっかり泥と化した地面の砂を握りしめる。だがしばらくするとそれもだんだん要領を掴めるようになってきた。草の生え方や道のちょっとした形の違いで、どこをどう通れば効率よく進めるかが分かるようになってきたのだ。女に言われた時刻までに余裕を持って帰ってくることができるようになると、女は面白くなさそうな顔をして紫煙を燻らせながら待っていた。
ある日女は木刀を俺に投げて寄越した。
「今から手本を見せるから、真似をしろ」
そういうと女は自分が手にした木刀を振り上げた。その瞬間、何か今まで感じたことのないヒリヒリとした空気が辺りを包み、肌に突き刺さるような感覚を覚えた。
女は何度か素振りをした後俺を振り返った。
「なんだその顔は。ちゃんと見ていたのか?ほらやってみろ」と呆れ顔をする女に促されて木刀を握りしめた。
「そうだ。そのまま真っ直ぐに振ればいい」二度三度ほど素振りをしてみる。「もう少し肘を伸ばせ」と女が俺の腕に触れ、肘の角度を直してくれた。ひんやりとした手のひらが触れる。
「いいぞ、それでそのまま先ずは百回素振りしろ」
女の言うまま素振りを始めた。三十を過ぎた頃か、「姿勢が崩れてきたぞ!」と後ろから声が掛けられる。五十振ると腕が辛くなってきた。六十、七十、八十。
「遅い。もっと早く」
腕は思うように動かなくなってきたし、額から流れる汗が鬱陶しい。呻き声が漏れそうなのを歯を食いしばって耐え抜いた。
…百。指示されたとおりに木刀を百回振り終わると、俺はその場にしゃがみこんだ。
「誰が座っていいなんて言った?早く立て、まだまだ終わりじゃないぞ」と俺の顔を覗き込む女の顔には人の悪い笑みが浮かんでいた。
この女を小馬鹿にしたような笑みが憎たらしい。怒りと云うものは俺にとっての揮発油となった。あいつの鼻を明かしてやりたい、その想いが一種の原動力となり、俺は驚くべき速さで呼吸や技の数々を習得していった。
続く+27
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17495. 匿名 2023/01/30(月) 14:57:33
>>16799
オススメ
>>971
パパとガル子さんと着物のお話
このお二人の間に流れる空気と、ガル子のことが大切でしょうがないのに素直になれない不器用なパパが好きです
>>8715
無一郎くんの大正軸の歌お題
初めての長文とのことでしたが、面白くてずっと追いかけていました
「なんの曲だろう」とずっと考えていましたが、最後テーマソングが分かったあと、その曲をかけてヒタヒタになってもう一回1から読みました
>>11179
猗窩座の歌お題「鬼と人間」
お話もさることながら、本編を読み終わった後にコソコソ裏話を読んでウルウルしました
コソコソ書いてくれてありがとうございます
8715の無一郎くんの話もそうですが、作者さんの「推しを幸せにしてあげたい」っていう気持ちが滲んでいるお話を読むと胸にグッときます
>>15910
連邦捜査官の天元様とガル子
天元様とハードボイルドかっこよ!からのキュンありのお話
こんなバディいいなぁとスッキリ読み終わった後の二次絵の破壊力で無事に墓入りしました
>>4725
実弥と育手
まだ続いているお話だけど原作とのブレンド具合が絶妙ですごく面白いです
そして育手のガル子がカッコよくて好きです
この先どういう展開になるかドキドキしながら更新を楽しみにしているお話の一つです
>>9409
伊黒さんとひとつ屋根の下で
こちらも完結前ですが、何というか伊黒さんがすごく伊黒さん
現代軸で一緒に暮らしてたらこんな感じなんだろうなぁって頷きながら読んでいます
まだまだあるので、また書きに来ます+34
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19140. 匿名 2023/02/02(木) 00:42:35
>>1100
コソコソ
「実弥と育手」>>4725
長い話を投稿してしまい大変ご迷惑をお掛けしました。本当にすいませんでした。もうしません。しかし45話て!!💦
この話は、実弥の育手ってどんな人物なんだろうという疑問から始まりました。
実弥はお兄ちゃん気質なので、なんとなくですが、人間的にそこまで出来上がってないタイプの師匠と支え合いながら一緒に成長していくというパターンもアリかなと思いました。
大まかなストーリーを考えていた時にまず浮かんだのが、火炎瓶の捏造ストーリーの部分で、火炎瓶見て師匠思い出す場面でした。武器から好きな女を連想するって、なんかシュールでwって草生やしてますが、めっちゃ自分には刺さってます。
あと、師匠と実弥がお互いのことをどう思ってるかはお話の途中ではあえて明確にはしませんでした。愛って色んな種類があって、どこからどこまでが師弟愛でどこからが男女の愛かって、多分そんなにハッキリ線引き出来なさそうだなぁって。モザイク?マーブル柄?みたいに不明瞭のままでいいんじゃないかなと思って、成り行きに任せました。
そして成り行きのまま家族になったのも、最初からそうしようと思ってストーリーを作りました。気分を害された方がおられたら申し訳ないです。
すごく難しかったけど書いていてとても楽しかったです。
めちゃくちゃ解釈違いがあったと思います。同担さんにも他担さんにもごめんなさいと言いたいです。
ちなみに物語に登場した実弥の弟弟子たちは無事に生き残って、それぞれ自分の道に進んでます。たまに師匠の家に顔出してます。本当に蛇足なんですが女の子は女優目指して下積みしてて、男の子は軍医になるといい、猛勉強の末医大生になってます。なんとなくそんな感じ。
また全く違う実弥とガル子のお話も考えています。(これもなかなか人選ぶやつかも…)
見かけたら読んで貰えたら嬉しいです。
本当にありがとうございました。+27
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19816. 匿名 2023/02/03(金) 00:19:09
>>19762
まとめ
久しぶりの夜🐚🍃 >>1054
お墓参り🌊 >>1785
タニシnight第一夜🐚🍃 >>4455
初めてのお泊まり🍃 >>7278
お題 片思い⚠️先生🍃 >>7466
お題 イライラした日に推しから慰めてもらう🐚🍃 >>8445
お題 嫉妬🍃 >>9510
お題 ○○の化身🍃 >>9660
お題 美容師🍃 >>9753
お題 鬼に結婚は難しい🍃 >>10069
歌お題 Never grow up🍃 >>13008
お題 大雪🍃 >>13630
お題 おっぱじまるタニシ🐚night第二夜🍃 >>15349
お題 ヌン活🍃 >>15831
お題 悲恋⚠️📿 >>19765
⚠️不死川二曹🍃 全2話>>18675
長文 煉獄さんと剣士の女の子🔥 全9話>>3693
長文 実弥と育手🍃 全45話>>4725
まとめ置き場ありがとうございます。(前回→ 20389)
引くぐらい自分の趣味全開で書いてます。お付き合いいつもありがとうございます🙇♂️解釈違いすみません💦
初めて見切り発車で長文にチャレンジしましたが、そのやり方は私には向いてませんでしたァ!( ᐛ )投稿しながらお話考えてる方尊敬です!!
お話をお勧めに推薦して頂いて嬉しかったです✨ありがとうございます!めっちゃ嬉しいです(;;)
ちょっとまだ今回も未だに推しから「好きだ」も何も言われてない気がするので最後にド派手に一発甘いのぶちかまそうと思ってるんですが、ひとまずまとめさせていただきます。
皆様ありがとうございました!1人で何レスも使ってしまって本っ当にすいませんでした!!!+44
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