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1. 匿名 2022/08/19(金) 10:16:58
――競歩の最大の魅力とは?
「わかりにくさがおもしろいところでもあると思います。見る側に事前準備が求められる競技じゃないですか。ルールを知り、見方をちゃんと理解したうえで見るという。歌舞伎も物語をあらかじめ理解していないとおもしろくないのと一緒で、こっちに求められるものがあるからこそ、いろんなものが自分のなかに蓄積していき、やがて見どころがわかるという点も魅力です。
もちろん、陸上競技としてわかりやすいおもしろさもあります。ルールに縛られながらも、目指すのは誰よりも早くゴールすることですし、歩形の制約やペナルティの有無が選手同士の駆け引きを生みます。
たとえば、ラストスパートで並んだ選手が2人いて、1人には警告がゼロ枚、1人には警告が2枚出ていてあとがないという状況では、前者の方が圧倒的に有利です。
後者は無理にスピードを出して歩形が崩れ、警告を受けたらペナルティゾーンに入らなければなりませんから。噛めば噛むほど味わい深くなる競技だと思います」+9
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2022年7月にアメリカで開催されたオレゴン世界陸上。日本人選手の活躍が目立った競技のひとつに競歩がある。20キロでは山西利和(26)が日本人初の2連覇を成し遂げ、35キロでは川野将虎(23)がライバルとデッドヒートの末、アジア新記録で銀メダルを獲得した。その競歩を題材に小説を書いた作家がいる。2019年に『競歩王』を出版した額賀澪さん(31)だ。