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322. 匿名 2022/02/10(木) 23:17:36
>>321
ここは彼女とよく行ったバーだ。
カウンターに座りオーダーする。氷も何も入れずに飲む。もう…どうでもいい。何もかも心からどうでもよくなった。
いっそ忘れてしまえば楽になれるのに。その方法がわからない。人を愛するとこんなに弱くなるのか。
愛情が深ければ深いほど大切な人を傷つける力が増大する。
すると、「隣、いい?」と誰かにはなしかけられた。
続く
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326. 匿名 2022/02/10(木) 23:42:27
>>322
「久しぶりだね。半年以上ぶりかな?」
彼女が俺の横に立っていた。
俺は驚き、呼吸すら出来なくなっていた。
「なにやってんの?あなたはお酒に強いけど飲み過ぎじゃない?それに痩せたね。ちゃんと食べてる?」
心配そうに尋ねた彼女にどんな顔をしていいかわからなくなった。
「ほら、帰るよ」と入り口を指差して俺に笑いかけた。俺は首を縦に振ることしかできなかった。
涙が出そうだった。
タクシーを拾い車内で俺は、安堵からか眠ってしまった。無意識のうちに彼女の手を握っていた。
そうだ…俺の手は彼女と繋ぐ為にあるんだ。
続く+7
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