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小説家・桐野夏生を語ろう

62コメント2021/05/12(水) 22:16

  • 6. 匿名 2021/05/08(土) 15:26:10 

    グロテスクが名作
    徹底的な容姿主義、貧富の差、階級社会、学歴社会頭のよさ、女はまだ総合職という働き方がなかった時代……という、勝ち組負け組の社会でことごとく打ちのめされ心が壊れていく主人公(語り手ではない)が切ない
    頭はいいけどおバカというか、愚直なまでに努力家だったんだけど
    華やかな金持ち私立女子高(某有名学校がモデルとか)時代も、周りが皆幼稚園からの繰り上がりの生え抜きで、裕福かつ垢抜けているjkばかりなのに、高校から入ってきた外部入学生のダサくてビンボーという扱いでクラスの底辺
    社会人時代も、努力家で頭はいいから出世にキリキリしてても、より優秀な女(しかも彼氏持ち)には勝てずに周りからも高齢独身扱い、彼氏どころか友達もいないと自負しており孤独で、ついに娼婦の道へ

    この方は長編でも短編でも異文化の要素をエッセンスのように入れてくるところが面白い
    語り手の妹である悪魔のように美しいハーフの少女百合子
    若いときはニンフォマニアでモテて無双するけど歳をとったらハーフ特有の醜く太ったオバサンへ
    しかしこの妹も美少女だからといって昔から能天気でハッピーだったわけではないんだよね

    短編集では男女ともに性的に翻弄される若いホテルマン(美青年)も出て来てそれも確か外国人の設定だったと思う

    ぜひ読んでほしい作家です。

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  • 30. 匿名 2021/05/08(土) 17:04:11 

    >>6
    >>28
    ダサい、ビンボー、おばかで容姿もいまいち、語り部は悪意に満ちており・・ってガル民にぴったりじゃん!と言いたいところだけど気軽におすすめはできない小説だよね
    読むときにエネルギーがいるし色々考えさせられる小説だと思う
    あと和恵は一生懸命ではあったんだよねー
    私は他とは違うのよ!って勝ち気だし勝てないのにそのしゃかりきさが滑稽でもあり哀れでもあるけど
    ガル民は違って怠惰が大多数だけどそんな自分を笑って認めて皆で話し合えてるから和恵のように孤独になって落ちずに済んでるのかなーなんて考えたりする

    そつのないミツルもああなってるのは確かに巧いよね
    人生難なく過ごすと思いきや・・
    元美少女の百合子が単なる頭空っぽ女として書かれておらず、むしろそれでしか存在価値を認めてこられなかったからこそ苦しんで晩年は思慮深い女性にならざるをえなかったという書き方も良かった。

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