シルバーの結婚指輪

[289. 匿名]

貴金属の仕事をしています。
シルバーが黒く変化するのは、酸化ではなく、硫化といいます。銀は硫黄成分に反応して黒くなります。
空気中の硫黄分に反応して黒くなるんですが、不思議と毎日付けていると黒くならず、放置していると気付いたら真っ黒に…が多いです。

プラチナは、たしかに色の変化は起きないですが、とても柔らかい素材なので、小傷もつくし、変形もしますよ。よくハードプラチナと呼ばれるものも、通常のPt900よりは倍程度の硬度はありますが、それでもK18と同じくらいの硬度です。

よく似ているK18WGは、同じような銀色をしていますが、素材は金。75%の金、残りの25%にパラジウムなど白くなる金属を混ぜたものです。それだけだと、ほんのりと黄色味がかった銀色になるので、最後にロジウムという素材でメッキをかけます。
なので、長く使用してメッキがとれてくると、ほんのりと黄色味を帯びた本来の色が見えてきます。

長い説明になってしまいましたが、どの金属もきれいな状態をずっと保つことは無理です。お手入れをしながら、大切に使ってあげることが一番です。