【実況・感想】映画・聲の形

[1605. 匿名]

なぜ西宮さんのお母さんが、耳の聴こえない娘を普通学級に入れようとしたのかも、原作ではきちんと描写されていますよ。
補聴器を何度壊されてもすぐに転校させようとせず、学校にもそのまま通わせた理由も描かれています。
元夫から娘の障害を一方的に責められ(胎内にいた時に元夫由来の感染症が原因なので遺伝では無いのにも拘わらず)、娘を欠陥品扱いされた上、離婚されたので、娘を必要以上に厳しく育てようと思わせてしまったんです。
自分が手話を覚えようとしなかったのもそれが理由です。
娘は、硝子は、欠陥品なんかじゃないと思うがあまりの選択だったんです。
ご存じの通り、結果として全部が致命的に裏目に出てしまったのですが、障害を持つ我が子を女手ひとつで育てなければならなかった一人の母親として気負いすぎて、いっぱいいっぱいだったのではないでしょうか。
後の、石田母との関係のように、気を許せる友人がいれば違っていたのかなとも思います。
原作の漫画では、その辺りの周囲の人間の背景や心情も丁寧に表現されているので、興味がある方は読んでみると、また新しい発見があるかも知れません。