-
1118. 匿名 2018/05/11(金) 22:54:42
蹴飛ばしていたタオルを塗らし、〇〇の右足首に再びあてる。だいぶ腫れが引いた様子に安堵する。
枕元の水を一息で飲み、〇〇にも渡す。
ふと、土産を思い出し、何か言いかけたのを手で制して包を渡す。
藤の花を模したかんざしに、〇〇は感嘆の声を上げる。
男が女にかんざしを贈る意味も、藤の花の花言葉も、こいつは知っているのだろうか。
万斉の「晋助もすみに置けないでござるなぁ」と言った横顔を思い出し、苦笑する。
〇〇は、手櫛でまとめた髪に、かんざしを挿している。受け取ったかんざしを付ける意味も、知っていてなのか。
そして、言いかけた言葉を促した俺を見つめて、微笑んだ。
「晋助、おかえりなさい」
…まったく、どうしてこいつは、こんなにも簡単に俺のペースを乱すんだ。
煙管を盆に置き、〇〇に近寄る。
「言っとくが、あおったのはお前だ」
この腐った世界を俺が壊そうが、勝手に壊れようが、こいつだけは護りぬこう。
そして世界が新しい朝を迎えるなら、その朝日を浴びる時、横にはこいつに居てほしい。
神様とやらがいるなら、俺の願いは聞いてくれるだろうか。
いっそ、お百度参りでもしてみるか。
なぁ?〇〇。
はい…すみませんでした。
あの、1094にも書きましたが、一応補足です。
江戸時代(銀魂が本当に江戸時代なのかは別として)、男が女にかんざしを贈るのは、武器にもなるから『お前を護る』という意味と、『一生を添い遂げてほしい』という2つの意味があるとの事です。
女がそのかんざしを髪に挿すのは、了承の意味。つまりは今でいう「(指輪の箱パカッ)結婚して下さい!」「…はい」です。
また、藤の花言葉は「優しさ」「決して離れない」「恋に酔う」です。
あ〜も〜恥ずかし過ぎる!
本当にすいませんでした。+5
-1
削除すべき不適切なコメントとして通報しますか?
いいえ
通報する