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1124. 匿名 2017/06/13(火) 18:02:17
「お金なんていらないから引き取って欲しい」賃貸にも出せない不動産
「築古/交通便悪/戸数小/面積大」となるマンションであっても、賃貸需要があれば所有者にとってまだ打つ手はある。賃貸に出せばランニングコスト程度はまかなえる。本当に問題なのは賃貸需要も見込めない不動産だ。
例えば、バブル期に開発された都心まで2時間以上かかるようなバス便ニュータウン。「土地値が下がったことにより若年層が買いやすくなった」「隣地を買い増して広々と済む人が増えている」といった明るい話もあるが、多くのエリアでは空家が続出して売物件に買い手がつかない状況が続いている。開発当時には営業していた商業施設や開発業者によるバスサービスがなくなり孤立してしまった街もある。賃貸に出そうにも借り手が思い浮かばない。そのようなエリアの多くは、住民の高齢化が進んでおりさらに売物件/空家が増えるにちがいない。
築年数が古く設備が劣化/陳腐化した狭小再建築不可物件。これが風情豊かな町家であったり、交通至便な都心であれば話は別であるが、そうでない場合はそうそう買い手がつかない。賃貸に出すためにはリフォーム費用が必要となるが、数百万円もかかるような物件であれば、初期投資を回収するのに数年かかってしまい割に合わない。賃料月額5万円しかとれない物件にリフォーム費用を300万円出す気がするだろうか? そのままでは住めない、(リフォーム)投資をしても収益が合わない、持っているだけでも固定資産税がかかり損が出る。
地方では「お金なんていらないから引き取って欲しい」という不動産はさらに多くなる。筆者がそのような事案の相談を受けたこともあるし、行政に寄付しようとしたが断られたという事案も知っている。今後は都心エリアでも数が増えてくるに違いない。
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