やる気をなくす瞬間

[62. 匿名]

勤めてる職場、中小企業でビルも古く汚い。毎年、社員で大掃除するがいい加減もいいところ。
でも少し明るくしたいと思って、5年くらい皆が見てみないふりをしてきた場所を「ほっとけばいいよ～」の同僚の声を背に手をつけてみた。

恥ずかしい話だがホコリが堆積して粘土状に。
しかし頑張ったかいがあって、みるみる隠れていた本来の白さが現れてきた。
ほとんど終わったところで、カラ拭き用の雑巾を持った同僚が加わってきた。
えっ今ですか？他の所やれよと思ったが2人で終わらせた。

その後、私が脚立を戻しに行って帰って来ると、きれいになったねーという職場の人の賞賛の言葉を真正面からニコニコ受け止める同僚。

私は、その夜、手にびったりユースキンを塗り、腰にボルタレン湿布薬を貼りながら「つまらねえ」とつぶやいた。
小さい奴だと思われてもいい。私は最後のところで加わってくる同僚が嫌いだ。
あれから職場の大掃除はやる気をなくし、必要最低限にすることにした。