学生時代に苦手だった同級生

[232. 匿名]

はるちゃん

頭がよくて、スポーツもできて、絵が上手で美人だった。
本当に完璧だけど、今考えるとスゴイ歪な性格をしていて、毎日、ファッションチェックが入り間違って同じスカートをはいていくと
「昨日と同じ～汚い」
と言われた。それと同じことをはるちゃんに言うと
「は？だからなんなの？いちいちチェックしないでくれる？」
って逆ギレされた。

特に貧乏でもないのに、すごいケチなのも不思議だった。
夏休み、スイミングスクールの帰りにマックに行くことになった。普段、うちでよく遊んでいたから、はるちゃんのお祖母さんが付いてきてくれた。親からお金を渡されていたから自分の分は自分で買おうとしたんだけど、はるちゃんのお祖母ちゃんが
「いつもお世話になっているから払わせて＾＾」
というから、言葉に甘えようとしたら、はるちゃんが
「そんなにお腹減ってないよね？」
と言って、注文していいのは、2人でナゲット5個。もちろん、ドリンクもポテトもなし。しかもはるちゃんのお祖母ちゃんがお金を払うから、はるちゃんが3個、私が2個だった。
メッチャお腹減っていたから、
「自分で買うからいいよ」
と言おうとしたら
「お祖母ちゃんが可哀想」
ってメッチャ怒られて、当分無視された。

でも不思議なのは相手に対しては、かなりの物を要求する。
私とは違う友人Aちゃんの親がはるちゃんを焼き肉店に連れて行った。高級焼き肉で有名なお店で、特別な日にしか行かないお店だから、数日前からはるちゃんは周囲に自慢をしまくっていたから、みんな「あ～明日行くんだろうな」って思っていた。
で、焼き肉店に行った次の日、「Aちゃんの親はケチだ！」と怒っていた。
どうやら焼き肉店だが、子供だからという理由で冷麺しか頼んでもらえなかったらしい。
それでも1人、1杯1800円するようなものをおごってもらったのに
「スイカが付いていて、メッチャマズかった。本当にがっかりだった」
とやっぱり数日、怒っていた。

はるちゃんは存在感のある子だから、「怒られたくない」って気を使っていたなぁ～。

大人になってから分かったんだけど、はるちゃんの両親は当時は少数派だった共働きで、家ではお祖母さんが世話をしていたらしい。
で、このお祖母ちゃんが二枚舌で、周囲には「おごるよ～」って言っても後で「〇〇ちゃんにおごるのに、これだけかかった」と、はるちゃんに恩着せがましく言っていたらしい。（ならおごるって言わなけばいいのに）

そんなはるちゃんが風のたよりにバツ2になり、シングルマザーとして頑張っていると聞いて、いろいろ大変だったんだな…とようやく許せる気がした。