ガールズちゃんねる

これを処分するまでは死ねないっ!

691コメント2018/05/26(土) 16:16

  • 252. 匿名 2018/05/04(金) 22:49:44 

    一応かけました!長い…と思いますがどうか楽しんで頂けたら幸いですm(_ _)m

    赤い線の表示に一瞬時が止まった気がした
    最近月のものがないことに気づきこっそり調べたら出た「妊娠反応」
    色んなことが頭を駆け巡った最初に浮かんだのは
    恋人、千秋くんのこと
    「どうしよう…」ぽつりと呟いた言葉に反応するものは無い。でも彼には言わないといけない
    彼はまだ若い。モデルとして頑張っているのに
    縛り付けてしまうのではないか。もし自分一人で育てるとなればどうやっていけば…考えていたその時、携帯が鳴り響いた。発信者は彼。どこかで見ているのかと思うほどのタイミングの良さだ。
    気を落ち着かせて電話にでる。千秋くんはやたら感がいい。普通にしていてもなぜか隠し事がバレる。(プレゼントを隠してることとか)まだ言う勇気はない。何としてもバレないようにしなければいけない
    「もしもし?何だよ早く出ろよ。何かあったのかと思うだろ」
    「ご、ごめんね。ちょっと仕事の書類確認してて」
    若干上擦った声が出たかもしれない。気づかれませんように
    「仕事の書類?珍しいな。そんなん持って帰ってくるなんて。忙しいのか」
    「そこまでじゃないけど…ちょっと頼まれたりした仕事もあるし」
    「…もしかしてあの上司に頼まれたとかじゃねぇだろうな」
    過去にちょっかいを出された上司の話をして以来その上司の話をすると千秋くんはすこぶる機嫌が悪くなる
    「ち、違うよ。全然違う人だから、女性だし」
    「ふーん。まぁあいつがあんたにまたちょっかいだしたら今度は結婚でもして驚かせてやるけどよ」
    冗談でもドキッと心臓が跳ね上がった
    もしかしたらデキ婚になるかもね、なんて言ったら千秋くんはどう反応するだろう
    苦い顔をされてまだ早いと言われたらショックどころじゃない。話題を変えなければ
    「ところで本題は何?」
    「あぁ。前に行きたいって言ってた映画のチケット買ったから日にち決めようと思ったんだけど
    忙しいなら今度にするか」
    「そうだね。その方がいいかな」
    「分かった。んじゃまた連絡する」
    電話が切れたことに少しホッとしながらも答えを出す日はすぐそばまで来ていることに不安を感じながら片付けを始めた

    お風呂から上がって携帯を見ると千秋くんから何件か着信、LINEが入っていた
    『家の前にいる』
    慌てて玄関を開けると携帯をいじりながら千秋くんが座っていた
    「何だ、風呂入ってたのか。どうりで繋がらない訳だ」
    よっこらせっと立ち上がり家の中にスタスタと入る彼についていく。
    「どうしたの?突然。予定合わすの来週って言わなかった?」
    「んー…まぁ何となく気がついたら足がここに向かってたつーか、そんな感じ」
    コーヒーをいれて彼の前にカップを置くと同時に彼に軽く手を引かれソファに座り込む
    驚いて彼を見ると真剣な、でもどこか不安も混ざった顔をしていた
    「あんたさ、俺に何か隠してることあるだろ」
    低い声で問われ思わず目を見開いた
    「何でって顔してるな。あんたのことなら何でも分かる…って言いたいけど、電話の時の声のトーンがいつもと少し違うなって思ったんだ。仕事の書類ってのも何か引っかかって。自分ではきづいてないだろうけど、あんた隠し事してる時やたらソワソワしてるしな。まぁそんなことは今はいい。なぁ何か隠してるんだろ」
    ぐっと腕を捕まれ顔を覗き込まれる。隠せない。でも言えない。
    「何も隠してないよ、だから…」
    「いや、隠してる。なら何で目そらすんだよ」
    「そんなに言いたくねーならさ…体に聞いてやるよ」
    彼の目つきが一気に男に変わる。あっという間に押し倒され上に覆いかぶさってくる
    「もしかして他に好きなやつでも出来たのか、でも俺は絶対に別れねー。そいつに心を持っていかれても必ずまた振り向かせてやる。俺が心底愛してるのはあんただけなんだよ」
    聞いたことのない情熱的な告白に呆気にとられていると彼は服に手をかけ始めた
    もし本当に妊娠していたら赤ちゃんに影響を与えてしまうかもしれない。意地をはってる場合じゃない。私は半ば叫ぶように言ってしまった
    「違うの!わたし…妊娠、してるかもしれないの」

    「………えっ?」

    服を脱がせかけた手が宙でとまり
    驚きのまま固まっていた
    「とりあえず…どいてくれない?あの、赤ちゃんがいたら…」
    お腹を抑えながら言うと「え、あ、お、おお、わりい」彼は光の速さで飛び降りてなぜか正座する
    ゆっくり起き上がる私に「だ、大丈夫か」と背に手を添えて起こしてくれる。彼なら大丈夫。そう信じて妊娠検査薬を見せて全てを話した

    「何でそんな大事なこと早く言わねーんだよ!」
    開口一番やっぱり怒られたけどどこか晴れ晴れしていた

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