ガールズちゃんねる
  • 405. 匿名 2018/04/24(火) 18:43:40 

    ご存じでしたか?今月(4月)から、ある授業が小学校の正式な教科になったんです。

    教師
    「実は今年(2018年)、大きく変わったものがあるんです。」

    生徒
    「道徳。」

    教師
    「そう。」


    お母さんの愛は無償?監督の指示は絶対?子どもたちは教科書に沿って、家族愛や規則の尊重などについて学んでいきます。でも授業をのぞいてみると、戸惑う先生や子どもたちの姿が…。価値観が多様化する中、国が定めた価値をどう教え、評価するのか。

    小学校教師
    「どこからどこまでが(価値観の)押しつけで、押しつけじゃないっていうのは、やっていてわからなくなっちゃう。」

    正式な教科になった道徳の授業。教室に密着しました。

    「母親の愛」は無償?
    杉並区の久我山小学校です。道徳が正式な教科になる1年前から、試験的に授業を行ってきた小学校の1つです。4年生の担任で新人の、岡尾あすか先生です。この日、「家族愛」について教える準備をしていました。

    岡尾あすか先生
    「家族の思いを深くみんなに考えてほしい。」

    実は、道徳の授業では、教えなければならない「価値」が定められています。「家族愛」「親切・思いやり」「礼儀」「国や郷土を愛する態度」など、その数は22に上ります。


    教材は国の検定に合格した教科書。岡尾先生は「お母さんのせいきゅう書」を選びました。


    “ある朝、たかしがお母さんに1枚の紙切れを渡しました。それは、せいきゅう書でした。たかしは、「お使い代」「お掃除代」「お留守番代」として、500円を請求したのです。
    お昼どき、お母さんは500円と一緒に小さな紙切れを渡しました。お母さんからの請求書でした。「病気をしたときの看病代」「洋服や靴」そして「おもちゃ代」など、いずれも0円。それを目にした、たかしの目には涙があふれました…。”

    岡尾先生は、授業の前に指導内容を確認するため、校長室を訪ねました。

    岡尾あすか先生
    「お母さんの子どもに対する気持ち・思い、無償の愛を考えさせたい。」

    校長
    「家族を大事にしようとする気持ち、心情を育てるとか、たぶんそうなるよね。」

    今回の授業では、母親の無償の愛を通じて、「家族愛」について考えることにしました。
    「お母さんのせいきゅう書」を題材に、道徳の授業が始まりました。


    岡尾あすか先生
    「さあ皆さん、いつもお母さん、どんなふうにみんなに接してくれる?」

    生徒
    「ぼくのお母さんはやさしい。」

    生徒
    「怒るときはこわいけど、いろいろやってくれる。」

    岡尾あすか先生
    「お母さんの存在って大きいんだな。」

    「お母さん」という存在を改めて意識してもらい、本題に入りました。

    岡尾あすか先生
    「お母さんは、どんな気持ちでたかしに請求書を渡した?」

    手渡した請求書は0円。なぜお金を請求しなかったのか、お母さんの気持ちになって考えてもらいました。

    生徒
    「私はたかしにいろんなことをしている。それでもたかしにはお金をもらってないよ。」

    生徒
    「私の宝物はたかしだから、お金なんてもらわないよ。」

    生徒
    「お金はいらないから、そのかわり、たかしの成長を見せてね。」

    「家族にはお金を求めないのが当然だ」といった意見が、大勢を占めました。ところが、1人の男の子が異なる意見を口にしました。

    生徒
    「子どもっていいな。えらいことするとお金がもらえるから、私も子どもがいいな。」

    手元のメモには、「私は0円なのよ、お母さんの気持ちになってみなさいよ。せっかく家事とかをしているのに。子どもっていいな。えらいことをするとお金をもらえるから」と書かれていました。
    お母さんは、家事に対してお金をもらいたいのではというこれまでにない意見。ざわつく子どもたち。岡尾先生は改めて問い直します。

    岡尾あすか先生
    「でも、お母さんは0円の請求書を渡した。お金がほしい、いいなと思うんだったら…。」

    生徒
    「たしかに、1円、10円、100円でも書いて渡せばいい。」

    男の子はそれ以上、意見を言うことはありませんでした。男の子の家庭は共働き。仕事をしながら自分のために家事もこなす、母親のことを思っての発言だったのです。

    生徒
    「お母さんは家事とかしているから、お金をいつももらえないから、お金をもらいたいって気持ちがあってこれを書いた。」

    ねらいどおりに授業を進めようとするあまり、男の子の意見をくみ取ることができなかった岡尾先生。道徳の授業の難しさを感じました。

    岡尾あすか先生
    「普段の生活とか価値観が、子どもたちの中から無意識に出ていると思う、

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