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395コメント2014/04/26(土) 08:15

  • 29. 匿名 2014/03/28(金) 16:06:51 

    私には、兄がいました。
    3つ年上の兄は、妹想いの優しい兄でした。
    ドラクエ3を兄と一緒にやってました。(見てました。)
    勇者が兄で、僧侶が私。遊び人はペットの猫の名前にしました。
    バランスの悪い3人パーティ。兄はとっても強かった。
    苦労しながらコツコツすすめた、ドラクエ3。おもしろかった。
    たしか、砂漠でピラミッドがあった場所だったと思います。
    とても、強かったので、大苦戦してました。

    ある日、兄が友人と野球にいくときに、私にいいました。
    「レベ上げだけやってていいよ。でも先には進めるなよ。」
    私は、いっつもみてるだけで、よくわからなかったけど、
    なんだか、とてもうれしかったのを覚えてます。
    そして、その言葉が、兄の最後の言葉になりました。

    葬式の日、父は、兄の大事にしてたものを棺おけにいれようとしたのを覚えてます。
    お気に入りの服。グローブ。セイントクロス。そして、ドラクエ3。
    でも、私は、ドラクエ3をいれないでって、もらいました。
    だって、兄から、レベ上げを頼まれてたから。

    私は、くる日もくる日も時間を見つけては、砂漠でレベ上げをしてました。
    ドラクエ3の中には、兄が生きてたからです。
    そして、なんとなく、強くなったら、ひょっこり兄が戻ってくると思ってたかもしれません。
    兄は、とっても強くなりました。とっても強い魔法で、全部倒してしまうのです。
    それから、しばらくして、ドラクエ3の冒険の書が消えてしまいました。
    その時、初めて私は、泣きました。 ずっとずっと、母の近くで泣きました。
    お兄ちゃんが死んじゃった。やっと、実感できました。

    今では、前へ進むきっかけをくれた、冒険の書が消えたことを、感謝しています。

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